学校給食が「食べられない子」の不登校や会食恐怖症というリスク…カウンセラーが親へ勧める「3つの手紙」とは
我が子の食のトリセツで丁寧に伝えることを心掛ける
3つ目は、通称「我が子の食のトリセツ」です。 「我が子の食のトリセツ」は「うちの子は、こうすると食べられます」「こうすると食べられなくなります」といった取扱説明書です。 先生も食べられない子に対しどのように対応すれば良いのかが分からず、つい「食べなさい!」と強く言ってしまうケースがあるので、いつでも見返せるようにB5用紙1枚で渡すことをオススメしています。 例文はこちらです。 ―― いつも我が子へのご指導ありがとうございます。我が子は「会食恐怖症」あるいは「感覚過敏による偏食」と思われる状態で、給食などで大変苦労しております。次のような声かけや見守り方をしていただくことで、比較的食べられることが多いので、ご留意いただけますと幸いです。 ・「食べなさい」ではなく、「無理しなくていいよ」と伝えてください。 「食べなさい」という言葉がプレッシャーに感じるようで、そのように言われると体が緊張して食べられないことが多くなるようです。一方で、「無理しなくていいよ」と伝えることで、リラックスして緊張がほぐれて食べられることが多いようです。 ・「どれくらい食べられたか?」について聞かないでください。 そのように聞かれると「注目されている」「見られている」と感じ、プレッシャーとなるようです。逆に、他のことへ注意が逸れるような会話をしながらの方が、プレッシャーを感じずに食べられるようです。 ・新しい環境に慣れるまで時間がかかるようです。 クラス替え後、席替え後、長期休暇明けなど、環境が変わるタイミングで食欲が落ちることが多くあります。その場合も、見守っていただくことで、少しずつ食べられる量が増えていきます。お手数をかけますが、温かく見守っていただければ幸いです。 先生もお困りかと思いますので、参考になさっていただければと思います。 本人も、食べたくないわけではなく、食べたい気持ちはあるけれど、思うように食べられずに苦悩しております。こちらの勝手なお願いばかりで恐縮ですが、何卒ご理解、ご協力のほどよろしくお願い致します。 ご質問などがありましたら、いつでもご連絡いただければ幸いです。 最後になりますが、いつもご指導ありがとうございます。どうぞこれからもよろしくお願い致します。 ―― それでもなかなか担任の先生の対応が変わらないという場合は、園長・校長に同じように相談しましょう。 その際に、担任の先生が校長に繋いでくれないことがあります。その場合は、保健室の先生やスクールカウンセラー、町の教育相談所に事情を説明して、校長との面会機会を作ってもらえるようにお願いしましょう。