これするだけで筋トレ効果倍増!【医師解説】50代からの「たるんだ体」改善エクササイズ
健やかボディを目指す格-KAKU-トレ#5
自身も57歳、整形外科医でありスポーツドクターの中村格子さんに教わるダイエット企画「健やかボディを目指す格-KAKU-トレ」特集。第5回は、いよいよ筋トレ。50代が気になる体のたるみを撃退するメニューをご紹介します。 ■DR.中村格子のぽっこりお腹解消エクササイズ!【骨盤底筋編】
教えてくれた人:中村格子(なかむら・かくこ)さん
トップアスリートを長年サポートしてきた経験から、日本人の健康づくりに取り組む整形外科医。「健康であることは美しい」をモットーに、誰にでも実践しやすい効果の出るエクササイズを提案する。「Dr.KAKUKO スポーツクリニック」では、リハビリや予防のためのエクササイズやボディメイク指導を行い、独自の診療スタイルが人気を呼んでいる。『大人のラジオ体操』が大ヒットするなど、著書多数。
姿勢を保つために必要な「抗重力筋」を鍛えよう
50代以降増える「体型が崩れた」「太った」というお悩みの原因は、「体重が増えたからではなく、筋肉量が減少して『体がたるんでいるせい』」ということは、第1回でもお伝えしました。筋肉が衰えると、脂肪や皮膚がたるんだ状態が見た目でも目立つようになりますし、基礎代謝量の低下につながるので、50代以降のダイエットには「筋トレ」も必要不可欠です。 筋トレをするときに、特に重要になってくるのが、重力に抗って姿勢を保つために働く「抗重力筋」です。抗重力筋は下腿・大腿・腹部・胸部・首の各部前後に張り巡らされ、前後互いに伸び縮みをしながらバランスを取っています。そのため、座りっぱなしで一定の姿勢を続けるだけでも疲労や収縮につながり、体を歪ませるとともに、使われていない筋力は衰えてしまいます。 特に、体幹に関係する腹直筋、腹横筋、腸腰筋、脊柱起立筋、広背筋、下半身の大腿四頭筋、大殿筋、ハムストリングスは、歪みを整えるとともに鍛えたい筋肉です。
「ながら」で抗重力筋を整え、鍛える!
抗重力筋を鍛えるためには、まずは日常生活のふとした瞬間に筋トレに取り組めるようにするのが近道。そこで、「格トレ初級編」では、立ちながら・寝ながら・座りながらできる動きをご紹介しています。本記事では、一部をご紹介します。 ■寝ながら:フィーマーアークス+デッドバグ 1.仰向けに寝て、一度呼吸。背中がしっかり床についているか確認する 2.両足を上げて、すねが天井と平行になるまで持ち上げる 3.片足ずつ下ろして上げて、上げた足のすねが天井と平行になるまで持ち上げる 4.お腹を引き締めたまま、呼吸とともに片足ずつ下げて上げてを5回繰り返す。反対側も行う 5.慣れてきたら、足を交互に上下させる 「格トレ初級編」第1回の「寝ながら」のエクササイズでは他にも、お尻、ハムストリングス、中殿筋、体幹を鍛える動きに取り組みます。 ■床に座りながら:ヴィーナスストレッチ 1.ひざをくずして斜めに座る 2.ひざが向いている方の手を上げて横に倒し側腹を伸ばす 3.上に伸ばした手で頭、反対側の手はひざをつかみ、上を見上げる 4.反対側も同様に行う 「格トレ初級編」第2回の「床に座りながら」のエクササイズでは他にも、内ももと股関節をほぐす開脚ストレッチ、腸腰筋と腹筋を鍛える動きに取り組みます。 ■椅子に座りながら:4の字ストレッチ 1.両足で4のような形になるよう、右足を左足の上に置く 2.なるべく骨盤を立てて背筋を伸ばしたまま、息を吐きながら上半身を前に倒して外側広筋から中臀筋の伸びを感じる 3.反対側も同様に行う 「椅子に座りながら」のエクササイズは、他にも、股関節を動かす大殿筋、ハムストリングス、お尻の横の筋肉「中殿筋」と体幹を鍛える動きに取り組みます。 ■立ちながら:なんちゃってバレリーナ体操 1.椅子の背もたれをバーに見立てて手を置く。 2.背もたれをつかんでいる手と反対側の足をまっすぐ前に伸ばしてから、前・横・後ろに順に動かす。 3.足をまっすぐ伸ばす筋肉と、股関節を動かす筋肉を意識しましょう。 「格トレ初級編」第4回の「立ちながら」のエクササイズでは他にも、もも、ふくらはぎ、お尻、股関節を鍛える動きに取り組みます。