英語圏VTuberグループ「ホロライブEN」2度目の全体ライブで見せた国境と次元を超えた盛り上がり――オフィシャルレポート公開
DAY2は「Advent」で幕開け、キャラになぞらえた選曲に盛り上がり
翌日のDAY2公演は、シオリ・ノヴェラ、古石ビジュー、ネリッサ・レイヴンクロフト、フワワ・アビスガード、モココ・アビスガードによるAdventのユニット曲「Rebellion」からスタート。“退屈な日常”という名の“大監獄”を脱獄してきた反逆者の彼女たちが、ライブを通じて我々を新しい世界へ導いていく。特にサビの日本語フレーズをネリッサが独唱する箇所は、パワフルな歌声や“異次元の向こう側 連れてってあげる”といった言葉の力も相まって、1曲目から会場のボルテージが急上昇。 燃え上がる炎のグラフィックを背にしてエネルギッシュなステージを見せてくれたのがハコス・ベールズ。自身の1stアルバム『ZODIAC』よりとりわけアグレッシブなナンバー「GEKIRIN」を披露。切れ味鋭いダンスはクールなハイキックも決まり、パフォーマーとしての才覚を知らしめる。 ワトソン・アメリアがカバーするのは、ホロライブゲーマーズ所属の猫又おかゆによるソロ曲「もぐもぐYUMMY!」だ。かねてより配信などでこの曲を口ずさむことのあったアメリアらしい、キュートなセレクトでファンを骨抜きにする。 続いては、古石ビジューがステージに降臨して「恋は戦争」(Supercell)をカバー。スローテンポのシリアスな曲調と恋を戦いと捉えた詞世界に、ビジューのやや舌足らずで愛らしい歌声がことのほかよく似合っている。そして一伊那尓栖は、TVアニメ『戦姫絶唱シンフォギア』OPテーマとして知られる水樹奈々「Synchrogazer」という意外な楽曲をセレクト。アップテンポかつ音域のレンジも広い難曲だが、彼女は可憐なファルセットを駆使しながら優雅に歌いこなす。 意外にして納得のコラボで会場を驚かせたのが、フワワ、モココ、こぼ・かなえる、戌神ころね。彼女たちが歌ったのはころねのソロ曲「Doggy god's street」だ。フワワとモココは地獄の番犬のため、“Bow-wow-wow!”というフレーズやわんこポーズの振り付けもはまり役。こぼも「アオーン!」と遠吠えする姿が愛らしいことこのうえないし、本家のころねがかわいいことは言うまでもない。さらに「TAKAMORI」コンビこと森カリオペと小鳥遊キアラがコラボ曲「Fire N Ice」を披露。TeddyLoid製のエレクトロディスコを息の合ったダンスパフォーマンスと共に熱っぽく歌い、オーディエンスの熱気にさらなるファイヤーを注入する。 一伊那尓栖、オーロ・クロニー、シオリ・ノヴェラ、オーロ・クロニーというこれまたレアな組み合わせで歌われたのは、ホロライブ4期生・常闇トワの楽曲「FACT」。3人とも普段よりも低音を効かせた艶やかな歌声を響かせて、新鮮な一面を見せる。にこやかに手を振りながら登場した七詩ムメイは、アイリッシュ調のファンタジー感溢れるオリジナル曲「A New Start」で新しい一歩を踏み出すときのワクワクする気持ちを表現。「壁をぶち破れ」というテーマを掲げた本公演にもピッタリの内容だ。 続いてフワワとモココのFUWAMOCOが、GuraMarine(宝鐘マリン×がうる・ぐら)の楽曲「SHINKIRO」をカバー。本家のぐらがいるなか、FUWAMOCOがこの曲を歌うとは意表を突いた選曲だが、一瞬マリンが歌っているのかと錯覚してしまうほど声のテイストを寄せたモココと、それよりは甘く危険な香りのする歌声のフワワによるハーモニーが脳をとろけさせる。次にシティポップ風の都会的なグルーヴを聴かせたのが、ネリッサ・レイヴンクロフトのソロ曲「Sweetest Scarlet」。今年8月にリリースされた1st EP『In My Feelings』からの楽曲で、ネリッサの大人の色香が存分に表現されていた。