球界大御所が大敗の伝統TG戦を“捨てゲーム“にした矢野采配に喝!「最後まで戦う姿勢を見せないのはファンに失礼だ」
阪神が5日、甲子園で行われた巨人戦に2-11で大敗した。先発の藤浪晋太郎が炎上したが、矢野監督は、途中、何も手を打たずに5回途中まで続投させ、6回からは11点を追う立場にありながら、13連戦の疲労を考慮してサンズ、ボーア、梅野の主力3人を引っ込めた。絶対に負けられない首位決戦を“捨てゲーム“にしたことに、巨人OBで西武、ヤクルトで監督を務めた”大御所“の広岡達朗氏は、「たとえ13連戦であろうが、ファンを無視した采配。監督が伝統の試合を捨ててどうするのだ!」と怒りのコメントを寄せた。巨人とのゲーム差は再び「7.5」に広がった。
藤浪を5回まで続投させ11失点炎上
藤浪がベンチで泣いていた。 自身ワーストの11失点…首位追撃戦を壊してしまった。だが、そこにいたるまで“放置”したのは矢野監督である。 藤浪は2回、岡本、大城の二塁打などで2点を失い、続く3回にも立ち直れなかった。打席から離れて立った先頭の坂本にレフト前ヒットを許し、一死から亀井にも打球をセンター前へ落とされた。試合開始が1時間2分遅れる原因になった”ゲリラ雨”で濡れた芝にボールがとられ、近本が打球処理を誤り(失策)一、三塁とピンチを広げた。続く岡本にストレートの四球。一死満塁となり丸にも押し出しの四球を与えた。もう赤ランプが点滅していた。続くウィーラーにはストライクを取りいった152キロのストレートがシュート回転。それを引っ張られて2点を失う。0-5。また顔を出し始めた制球難と、この日のストレートの球質は、限界が近づいていることを示していたが、矢野監督は動かない。さらに大城、吉川に連続タイムリーを許して点差は7点に広がった。 13連戦でのピッチャーの無駄使いを嫌う矢野監督は、その裏も藤浪を打席に立たせた。続投である。藤浪は5回にまたつかまった。投手の今村にまで四球を与える醜態をさらして二死満塁とすると松原を打ち取ったように見えたゴロを、売り出し中のプロ2年目の小幡が一塁へ悪送球して、2者が生還。続く亀井にも2点タイムリーをセンターへ打ち返され、0-11。藤浪に125球を投げさせ、ようやく矢野監督は交代を告げた。 さらに甲子園のファンを失望させたのは、その直後の矢野采配である。6回表の守りから、サンズ、ボーア、梅野の3人をベンチに下げたのだ。4イニングの攻撃チャンスが残っているゲームの中盤に“白旗“を上げたのである。 一人残った大山が7回に意地の15号ソロを放ったが、その大山も、その裏に引っ込めた。 13連戦の5試合目。大差で勝っている巨人は、坂本、丸、ウィーラー、岡本らの主力を次々と下げて休養を取らせた。矢野監督も主力に休みを与えたかったのだろうが、負けているのである。11点差でリードしている首位の巨人とは事情がまったく違う。 首位巨人を6.5差で追う絶対に負けられないゲーム。そして伝統のTG戦である。