3度目の緊急事態宣言 菅首相が会見(全文1)解除は状況を総合的に考えて判断
基本的な予防対策の徹底を
また、クラスターも多様化し、福祉施設、医療機関、飲食店に加え、職場や大学のクラブ活動など、さまざまな場面での発生が報告をされております。福祉施設等の定期検査に加え、1人1人が意識を持って行動をし、マスク・手洗い、3密の回避という基本的な予防対策を徹底するようお願いをいたします。 今回、大きな影響が避けられない飲食・宿泊・商業施設などに事業の継続に支障が出ることのないよう、資金繰り対策に万全を期すこととし、私が先ほど本部で速やかな対応を、全閣僚に指示をしました。また、雇用調整助成金を活用して雇用を守るとともに、緊急小口資金などにより暮らしを守ってまいります。休業や時間短縮を伴う飲食店は事業規模に応じた協力金で支援を続けてまいります。大規模施設の休業要請に対しては、施設の中の店舗を含め、雇用調整助成金に加え、新たな協力金で支援をします。宣言による人出の減少で大幅に売り上げが減少する事業者には新たに一時金を支給します。また、宿泊事業者の感染防止などの取り組みを支援してまいります。 さらに、都道府県による事業者支援を後押しするために、5000億円の臨時交付金を措置します。大阪府においては医療の現場に危機的な状況が続いています。国と自治体が一体となって病床確保の調整を行い、400床近くを新たに確保できる見込みです。また、全国から看護師の広域派遣を含め、約200名を新たに確保しています。引き続き国と自治体が協力し、医療体制の確保に全力で対応をしてまいります。
本年9月までに全対象者への供給めど立った
ワクチンの接種が始まっています。多くの方々に速やかに受けていただくため、できることは全てやる覚悟で取り組んでいます。まずは医療従事者への接種を早急に終えます。そしてゴールデンウィーク明けまでには、約700万回分、それ以降は毎週約1000万回分を全国の自治体に配布をし、6月末までには合計1億回分を配布できるようにいたします。その上で接種のスケジュールについては、希望する高齢者に7月末を念頭に各自治体が2回の接種を終えることができるよう、政府を挙げて取り組んでまいります。自治体の多くで課題とされる人材確保のために、全国の接種会場への看護師の派遣と、歯科医師による接種を可能とします。 先般の訪米ではファイザー社のCEOに要請を行い、本年9月までに全ての対象者に確実に供給できるめどが立ちました。高齢者への接種の状況を踏まえ、必要とする全ての方々への速やかな接種が済むよう取り組んでまいります。 新型コロナとの闘いは世界でも一進一退であり、また、予期せぬ変異を繰り返すウイルスの動きにはまったく予断を許さないものがあります。しかしこれまでの闘いの中でわれわれが学んだ知見の積み重ねもあります。ワクチンという武器もあります。厳しい闘いにも必ず終わりが見えてくると確信をしています。まずは緊急事態宣言に基づく酒類提供の停止、そして人流の抑制からなる新たな対策への皆さんのご協力を心からお願いを申し上げます。この危機を乗り越えて、安心できる日常を取り戻すことができるように、自治体との協力、病床の確保、ワクチンの接種など、内閣総理大臣としてできることは全て、全力を尽くしてやり抜きます。国民の皆さんのご理解をお願い申し上げます。私からは以上です。 司会:それでは、これから皆さまよりご質問をいただきます。尾身会長におかれましては所定の位置にお進みください。ご質問の内容によりまして、尾身会長にもご説明をいただきます。指名を受けられました方はお近くのスタンドマイクにお進みいただきまして、所属とお名前を明らかにしていただいた上で、1問ずつご質問をお願いいたします。それではまず、幹事社からご質問いただきます。テレビ朝日、吉野さん、どうぞ。