3度目の緊急事態宣言 菅首相が会見(全文1)解除は状況を総合的に考えて判断
菅義偉(よしひで)首相は23日夜、官邸で記者会見を行った。 ※【**** 00:35:30】などと記した部分は、判別できなかった箇所ですので、ご了承ください。タイムレコードは「3度目の緊急事態宣言「短期間で集中して実施」 菅首相が会見(2021年4月23日)」に対応しております。 【動画】3度目の緊急事態宣言「短期間で集中して実施」 菅首相が会見(2021年4月23日) ◇ ◇
緊急事態宣言の発出を決定
司会:ただ今より、菅内閣総理大臣の記者会見を行います。初めに菅総理から発言がございます。それでは総理、よろしくお願いいたします。 菅:先ほど新型コロナ対策本部を開催し、緊急事態宣言の発出を決定いたしました。東京都、京都府、大阪府、兵庫県を対象として、期間は4月25日から5月11日までであります。また、まん延防止等重点措置について、この期間において愛媛県を追加し、宮城県、沖縄県も5月11日までとすることを決定いたしました。 全国の感染者数は先月以来、増加が続き、重症者も急速に増加をいたしております。大阪、兵庫の感染者数はいわゆるステージ4の中でも高い水準にあり、医療提供体制はこれまでになく厳しい状況にあります。東京、京都においても感染者数の増加ペースが日増しに高まっており、いわゆるステージ4の水準に至っております。特に懸念されるのは変異株の動きです。陽性者に占める割合は大阪・兵庫で約8割、京都で約7割、東京でも約3割に上昇するなど、強い警戒が必要であります。このまま手をこまねいていれば、大都市における感染拡大が国全体に広がることが危惧されます。
飲食に対する対策を夜間に限らず徹底
こうした中で再び緊急事態宣言を発出し、ゴールデンウィークという多くの人々が休みに入る機会を捉え、効果的な対策を短期間で集中して実施をすることにより、ウイルスの勢いを抑え込む必要がある、このように判断をいたしました。私自身、これまで再び宣言に至らないように全力を尽くすと申し上げてきましたが、今回の事態に至り、再び多くの皆さま方にご迷惑をお掛けすることになります。心からおわびを申し上げる次第でございます。 今回の宣言の下では、感染源の中心である飲食に対する対策を、夜間に限らず徹底をします。同時に、大都市における人流や都市間の移動を抑え、人と人との接触を減らすために、これまで以上に踏み込んだ対策を実施します。第一に、飲食店における酒類の提供を控えていただきます。お酒を伴う飲食の機会は、ともすれば大声・長時間となり、感染リスクが高いことがこれまでも指摘されています。飲食店においては20時までの時間短縮と併せ、終日、酒類提供の停止を要請いたします。また、路上などで、飲食店以外であってもお酒を飲むことが感染につながることのないよう、十分な注意をお願いいたします。さらにカラオケの提供も停止を要請いたします。 第二に、一段と感染レベルを下げるために、人流を抑え、人と人との接触機会を減らすための対策です。外出を通じた人の接触は感染のきっかけになりうるとの専門家のご指摘もあります。デパート、テーマパークに加え、一定の規模を上回る商業施設や遊興施設など、多くの集客が見込まれる施設について休業を要請いたします。また、イベントやスポーツの、原則無観客での開催を要請いたします。併せて皆さまには不要不急の外出、さらには帰省や行楽をはじめ、感染拡大地域との往来はできるだけ控えていただきますようにお願いいたします。そしてテレワークや休暇の活用により、出勤者を例年並みの7割減とするよう、要請をいたします。 これまでガイドラインを重視しながら事業を続け、感染防止に取り組んでこられた多くの方々がおられます。期間を限った措置とはいえ、休業といった踏み込んだ対策をお願いすることは誠に心苦しく、申し訳ない限りであります。しかし今回の厳しい対策の背景の1つには、若年層で感染が拡大しているという現実があります。そして医療の現場では極限の闘いが続いています。若い世代での感染を抑制し、リスクの高い高齢者への波及を防ぐ、そうした意識を社会で共有することが強く求められております。