宇宙飛行士・野口聡一さんが帰国会見(全文2)ゴルフにツアープロとレッスンプロがあるように
プロの宇宙飛行士、これからどうあるべきか
共同通信:共同通信の【タカツ 00:27:39】と申します。野口さん、お帰りなさい。先ほどの質問に関連してお伺いしたいんですけれども、宇宙の民営化時代、宇宙観光旅行時代、新しい時代に入られたというようなことで、多くのこれから民間人の方が宇宙に出ていくと思います。そういう新しい時代においての、まさに職業宇宙飛行士が求められることっていうのが変わっていくのか、プロの宇宙飛行士、これからの時代どうあるべきなのかお考えがあればお聞かせください。 野口:ありがとうございます。そうですね、本当にどの職業もそうだと思いますけど、時代のニーズに応じて変わっていく。そういう意味では飛行機乗りもおそらく、ライト兄弟から始まって、時代に応じてパイロットっていうものに求められる資質がどんどん変わっていっていると思います。 ですから宇宙飛行士も本当に命を懸けて地球の重力を振り切って出ていった時代から、宇宙実験、宇宙利用を行うためのオペレーター、やがてそこから、なんて言うんですかね、ある意味二極化していくのかなと。1つは月面、火星といった国際的な宇宙探査の枠組みで、より遠くを目指していく人たちと、地球の近傍、あるいは月ぐらいまで含めてですけどね、月ぐらいまで含めて、より民間利用に特化して、宇宙に行きたい方々、民間人をヘルプしていくような、そういう部分と。 例えばプロゴルファーもツアープロとレッスンプロっているじゃないですか。ですから教えるのが上手な人と、第一線で限界を目指す人とっていると思うんですけども、そういう意味ではてっぺんを目指していく人と、底辺を押し上げていく人が両方いてもいいかなという気はしますね。そういう意味では多様化していくんだと思います。 共同通信:ありがとうございました。 司会:ありがとうございました。それではどうぞ。
次回、宇宙に行く機会があったら何をしたいか
フジテレビ:フジテレビの【カワタ 00:30:07】と申します。今日はよろしくお願いします。 野口:はい、よろしくお願いします。 フジテレビ:先ほど民間の宇宙飛行の話の中で、野口さんももしかしたらそちらのほうに関わっていくかもしれないというお話だったんですが、次回また、まだ帰ってこられてすぐでこの質問は申し訳ないんですけれども、また次回、宇宙に行く機会があったら何をしたいと今、どういう構想が野口さんの中にあるのか教えていただけますか。 野口:ありがとうございます。まさに今戻ってきたばかりなんですけど、私は宇宙にいるときには早く地球に戻りたいなと思って、戻ってきた途端、次はいつ行けるんだろうなと思うのをもう過去3回繰り返しているんですけど、そういう意味では次どういう形でまた宇宙に行けるかなっていうのを楽しみにしていますけど。これまで、飛ぶたびに、NASAの宇宙飛行士ですから、スペースシャトルのとき、ソユーズのとき、SpaceXっていうので、3種類パッチをいただいて、そういう意味ではこれが4つ目、次、何に乗れるのかなと、どういう宇宙船に乗れるのかな。それは月に行く宇宙船かもしれないし、地球に観光客をいっぱい乗せて飛ぶ観光宇宙船かもしれないし。いずれにしても、今までやってない、できれば違う宇宙船で再び地球の重力を振り切って外に出て行けるといいなと思っています。 フジテレビ:ありがとうございます。 野口:はい、ありがとうございます。 司会:ありがとうございました。では奥の方、どうぞ。