「老眼」ってどんな状態?ならない人もいる?「老眼の基礎知識」を眼科専門医に聞きました
『kufura』世代の女性が気になり始める「老眼」。なんとなく“年齢が上がるとなるもの”くらいの意識しかなく、分からないことも多いのではないでしょうか。そこでシリーズ2回目となる今回は、眼科専門医の平松類先生に、老眼の仕組みや対処法について伺いました。Q&A方式で紹介していきます! 【画像5枚】ピント調整機能を回復させる『毛様体筋ストレッチ』のやり方を画像で見る。“朝晩、交互に5回ずつ”で老眼の進行を遅らせよう!
Q. 「老眼」はどういう状態?
A. 加齢による老化や偏った使い過ぎでピントを変える力が衰えた状態 「“老眼”とは、目のピント調整を担う毛様体筋の働きと、レンズの役割を果たす水晶体の柔らかさが失われ、手元を見るときにピントが合わせにくくなる状態を指します。つまり、遠くは見えるのに手元などの近くが見えにくくなるのです」(以下「」内、平松類医師) その原因は加齢による老化もありますが、スマホなど近くのものばかりを見て目を酷使するなど偏った使い過ぎも原因となるよう。 「最近では20代30代でもスマホによる目の酷使が原因の“スマホ老眼”になる人も増えてきていますが、一般的な老眼は、加齢による生理現象のひとつ。老化は“衰え”ではなく、自然な“変化”と捉え、対応していくことが大切です」
Q. 何才からなる? 一生ならない、という人もいるの?
A. 老眼を自覚する基本年齢は45歳。誰もが70代までになる シリーズ1回目で、老眼にまつわるリアルボイスを調査したところ、「50歳」で老眼を自覚したという人が多数でした。しかし一般的には、老眼を自覚する基本年齢は「45歳」なのだとか。 「ピント調整力は20代から落ち始め、70代以降は進行しなくなります。そして、見えづらくなったと最も実感しやすいのが40代、というわけです」 いつ老眼になるかという質問は、いつしわができる? と聞くのと同じで、個人差はあるものの誰もがいつかは必ずなるのだそう。 「近視の人はなりにくいなどと言われますが、それも関係ありません」
Q. 老眼かどうかがわかるセルフチェック法はある?
A. 物がはっきり見える“最も近い距離”を測ってみる 「腕をまっすぐに伸ばした状態で本を持ち(指を立てるのでもOK)、ゆっくりと顔に近づけ、焦点が合わなくなった場所と目の距離(近点距離)を測ります。眼鏡やコンタクトレンズはつけたままで行いましょう。30cm以上だったら老眼が疑われます」 個人差はあるものの、近点距離は10歳で7cm、30歳で14cm、40歳で22cm、50歳で40cm、60歳で100cm……というように加齢とともに延びていくといいます。 シリーズ1回目のリアルボイス調査によると、 「PCやスマホ、本が見づらくなった」(53歳女性/パート) という意見がよく見られ、手元が見えにくくなることで老眼だと気づく人が多いようです。スマホと目の距離は平均約20cmですから、老眼になったのかどうかチェックするのに、スマホはちょうどいいといえます。