NBA電撃復帰時に着用した「AIR JORDAN 11(エアジョーダン11)」の知られざる新事実とは
カーボンプレートはランニングシューズに受け継がれる
「エアジョーダン11」がリリースされたシーズンにマイケル・ジョーダンが優勝することはなかったが、その後、2度目の3ピート(3連覇)を達成することになる。その後も派生したカラーが発売されることになるのだが、鎌本さんはこう語る。
「最初にリリースされたのは黒×ホワイトの通称“コンコルド”でしたが、実は『エアジョーダン10』の売り上げが悪かったため、ナイキジャパンもそこまで在庫を確保していなかったのに予想を反して、人気が爆発しました。だからオリジナルはかなり球数が少ないことでも有名です。
その後も黒×赤の“ブレッド”、さらにオフコートでの着用するためにローカットもリリースされますが、どれも支持を得ていました。なかでも1996年に公開された映画『SPACE JAM』の劇中でジョーダンが履いた黒×青はその名のとおり“スペースジャム”として人気を博していきます。やはりこれだけ評価が高いと、その後のシリーズのデザインや機能にも影響を及ぼしてきます。
『エアジョーダン12』ではシリーズで初めてナイキのクッショニングシステム“ズームエア”を搭載したり、ドレッシーな要素を受け継いだりと、デザインもこれまでのバスケットシューズの概念を覆したと言っても過言ではないでしょう。 カーボンファイバープレートの機能もナイキのランニング部門なども研究が重ねられ、ご存じのとおり、ランニングシューズにまで搭載されるほど大きな影響を与えました」 来年は「エアジョーダン11」の誕生から30周年を迎える。まだ、何も情報などはリークされていないが、「エアジョーダン11」に関するモデルが発売されるのは間違いない。最後に、今後「エアジョーダン11」の今後について語ってもらった。 「『エアジョーダン1』も同時に40周年を迎えるので、どうなるかはわかりません。おそらくオリジナルカラーの復刻というより、スペシャルカラーが展開される……ような予感はしています。ただ、今履いても古く見えないこのデザインと機能性は、今後も色褪せることはないでしょう」
いつの時代も輝きを放ち続ける「エアジョーダン11」。もちろんこのシグネチャーシューズを履く本人のプレーは過去の映像を見ても鮮烈だ。 マイケル・ジョーダン本人とともにスペシャルかつ本物であり続ける、揺るぎなき存在なのは間違いない。