コロナ分科会の尾身会長が会見(全文4完)もうこれは災害に近い
パラリンピック開催の在り方をどう考えているのか
共同通信:共同通信の【カシムラ 01:27:54】と申します。よろしくお願いします。2点伺います。まず1点目は、今日から、この勝負の2週間の期間にパラリンピックの開催期間が入ってくるかと思います。尾身先生はこの開催、パラリンピック開催の在り方について、どのようにお考えでしょうか。また、今日の提言でそれについて特に言及がないことは何か理由がありましたら教えてください。それからもう1点は、先日、閉幕したオリンピックのほうについてなんですが、オリンピックに関連した人流ですとかが昨今の感染状況にどのように影響を与えているとお考えでしょうか。また、それについての言及がまた今日の提言の中でないことについても何か理由があったら教えてください。お願いします。 尾身:パラリンピックについては、われわれはもうオリンピック・パラリンピックについては、先日かなりの量の文章と、それから図式をお示しして社会に、われわれ、あれは有志の会でしたけども、考えを示したので、われわれの考えはある程度、十分伝わっていると思いまして。今回は、今なんとかして感染を下火にしようということが主たるもので、パラリンピックあるいはオリンピックの、今、評価みたいなもんですよね、ついては言及しないというのは、われわれは特に何か特別な意図を持ってじゃなくて、これ自然のことで。われわれは言及しないというか、するほうがむしろここではちょっと、そういうチョイスはなかったと思います、する。つまり今回の趣旨とは外れるので。 ただ、パラリンピックというのを、今、予定になってるわけですよね。で、私たち、この感染の拡大をなんとかしたいっていうのは別にパラリンピックをどうこうということとは、むしろ医療の逼迫ということを中心に、というかそれを考えているわけですね、中心どころか。
組織委員会あるいは政府が考えること
ということで、当然そういうことを下火にすることが大事で、どんどんこれが逆に、これ普通に考えればどんどん感染があって毎日がもう今よりもっともっとひどくなったときに、パラリンピックに、どうするかというのは当然、組織委員会や政府は考えるでしょうね。そこは、われわれはもう十分意見を言ったので、当然そういう考え、われわれの、リスク評価はしますよ、今、感染状況はどうなってということは申し上げるけど、パラリンピックをどうするかっていうのは、これは組織委員会あるいは政府が考えることだと思います。 オリンピックの、2つ目の質問は、あれですか、オリンピックが影響したかどうかっていう話ですかね。これはもう私は前から申し上げたとおりだと思います。当初からわれわれは、オリンピックのバブルの中の感染というものよりは、われわれのあの有志の会のペーパーは、バブルの中の感染よりは、より重大なのは、オリンピックを開催する前から、これはもう1回申し上げますね。もともとオリンピックに関係、オリンピックをやろうがやるまいが、デルタ株があり、お盆があり、夏休みがあり、4連休がありということで、これはどんどん感染がいきますよ。だからオリンピック、で、その上にオリンピックやれば、その上ですよ、オリンピックだけがという、もうわれわれはオリンピックに、やらなくてもどんどん感染が拡大する要素のほうがたくさんあるので注意してください。で、オリンピックやるんであれば、その覚悟でやってくださいということで無観客ということになったわけですよね。 そういう中で言うと、で、今の状況を見ると、われわれの、いわゆるサイエンスとして、実験して統計を取ったわけじゃないですけども、私は、はっきりしてるのは、オリンピックの開催が、マラソンだとかスタジアムだとか、柔道の会場、バレーボールの会場、幾つか感染がありましたよね。これが今の感染拡大に影響してるということは絶対にないと思います。そういう意味では、今の感染拡大はもう、前から申し上げたように、オリンピックの開催前からそういう上げる要素がたくさんあって、で、そのことが起きたということですよね。 ただし人流という意味ですね。このオリンピックという開催が人々の意識に与えた影響というのはあったかなかったかという議論ですよね。それは、私たちはあったと思います。いいですか、この違いは。と、それは思います。それはなぜかというと、いろんな人と話したりインタビューしたり、そういうことで、サイエンスとして論文を書くようなことにはなってませんけど、普通に考えればあったろうというのが、普通の、われわれの判断ですね。