自民総裁選 所見発表演説会(全文3)日本経済強靭化計画で経済建て直す
量子暗号通信技術の研究開発と社会実装も急ぐ
また、情報を安全にやりとりする量子暗号通信技術の研究開発と社会実装も急ぎます。そして高度セキュリティー人材、何よりも必要でございます。この人材育成についても懸命に取り組んでまいります。また、デジタル化の進展によりまして、消費電力が増えていく。特に2030年に約30倍になる可能性があるという予測が出されております。こうなりますと省電力化研究の促進と、それから電力の安定供給体制の確立というものが非常に重要です。早急に着手をしてまいります。 約10年後から大量廃棄が発生する初期型太陽光パネル。この処分。これを考えますと、セレンや鉛による土壌汚染ですとか、表向きに置きますと、そのまま取り外しても発電は続けてしまいますので、感電の危険性というものがございます。安全な処分ルールの策定とか、アルミの部分はリサイクルできるんですが、非常にリサイクルが難しい部分もございますので、このリサイクル技術の開発も必要でございます。 まださまざまございますが、これらのリスクの最小化、これに資する危機管理投資っていうのは、もちろん国内でも雇用を生み出します。富を生み出します。しかしながら同じ課題に悩む諸外国への製品、サービスの展開によって、これはまた成長投資にもなってまいります。 このほか、成長投資といたしましては日本に強みがあるロボット、マテリアル、また電子顕微鏡、量子基盤技術、電磁波、アニメ、ゲームなど、さまざまな分野がございますけれども、やはりこの技術成果の有効活用、また人材育成、そして国際競争力の強化。こういったことに向けた戦略的な支援を行ってまいりたいと存じます。
国産量子コンピューターの開発を提案したい
産学官におけるAIの活用による生産性の向上、また、高付加価値な財、サービスの創出。それから中小企業のデジタル化やロボットの導入への支援の強化、これをしっかりと行います。スーパーコンピューター富岳の開発が終わりました。次期の大型2大国家プロジェクトとして私が提案したいことがございます。 第1に国産の量子コンピューターの開発でございます。2年ぐらい前には量子コンピューターできるのにあと10年ぐらい掛かりますよと、専門家の方から伺っていたんですが、もうIBMの実機が入ってきてしまっておりますが、やはり経済安全保障上、国産の量子コンピューター、または日本のニーズに合った量子コンピューター、開発したいと思います。 もう1点です。安定的な電力供給体制の構築ということを申し上げましたけれども、ウランとプルトニウムが不要で、高レベルの放射性廃棄物が出ない、高効率の発電設備である小型核融合炉の開発を急いでまいります。実現までにはまだ課題がございますので、これはやはり国で大型の支援をしなければ早期の実現は難しいと思いますが、2030年代に向けて、今取り組むべき課題だと私は考えております。 私は長年、国会議員は主権者の代表だという、その矜持を胸に、私自身も家族の看病や介護に大変苦悩した生活者の1人として、また各地でお出会いした方々から伺った切実なお声をしっかりと胸に、多くの法律案や政府の施策を自ら発案し、また実現をしてまいりました。 この自民党の強みというのは、第1に若手からシニアまで幅広い年齢層の議員がしっかりと存在していて、年代ごとに直面する多様な課題を皆さまが経験もし、また同世代の方々からのお声も集めて、しっかりと把握しているという、この幅広い年代層の存在でございます。 第2に、やはり自民党は専門人材の宝庫だとつくづく思います。もうどの分野にあっても豊かな専門知識を有する国会議員が多く、地方議員もそうです。さまざまな政策構築ができます。党所属議員が全国各地でお出会いした幅広い年代層、またさまざまな境遇の方、そして非常に多様な業種の方々から伺った多くのお声を生かして、全世代の安心感創出にしっかりと資する政策を構築し、また力強く実行することができます。