【ボクシング全日本】原田雪舟が駒大対決制し大会初V 兄・海舟に続くプロ転向より視線は28年ロス五輪
◇ボクシング全日本選手権最終日(2024年12月1日 東京・ひがしんアリーナ) 各階級の決勝が行われ、男子フェザー級では原田雪舟(駒大4年)が中山鉱一(同1年)との同門対決に3―2判定で競り勝ち、大会初優勝に輝いた。 技術戦を繰り広げながら1、2回は中山にポイントを譲った。「同門で年下選手との対戦。冷静でいたつもりだったが、力が入ってしまっていた」と3回からは自ら仕掛けて逆転勝ち。先輩の威厳を示し「最後は気持ちの差。何とか押し切れた」と泣きじゃくる中山をねぎらいながら、静かに喜びをかみしめた。 プロで活躍する日本フェザー級10位の兄・海舟(24=ミツキ/5勝2KO)からは「頑張れ。優勝しろよ」と試合前にエールを送られた。この日、会場から兄が声援を送る中、負けじと輝きを放ち「お互い刺激になっている。切磋琢磨(せっさたくま)できている」と笑みを広げた。 兄に続くプロ転向よりも「今はオリンピックのことしか考えていない」と来春の卒業後は自衛隊に進み、28年のロサンゼルス五輪出場を目指す。同じフェザー級には24年パリ五輪男子57キロ級代表の原田周大(専大)が君臨。「来年のボックスオフで対戦することになると思う。超えなければいけない壁」と語りながら「勝つ自信はあります」と表情を変えず、静かに闘志を燃やした。