80歳女性、夫の遺品をぬいぐるみに再生。独居老人の家がにぎやかに。人にあげたら喜ばれ、創作意欲は増すばかり…
作るだけでなく、ぬいぐるみを人にあげると、見るなり可愛いと相好を崩して喜んでくれることが何より楽しく、夢中になりました。暇さえあればちくちくと針を動かし、何かと理由をつけて人にプレゼントしています。 いつしか衣類の整理は材料探しに変わってしまいましたが、これは何に使えるだろうと考える時間が楽しいのです。 例えば、ネクタイはデザイナーによって色も模様も吟味されているので、不思議で芸術品のような馬ができ上がります。ひげはショルダーバッグの肩ひもをほどくと毛糸よりも見栄えがしますし、ブラウスのしゃれたボタンを、馬の(馬の頭部に着ける馬具)に着けると可愛くなるのです。 いちばんのヒットは、夫の派手なトランクス。まるでブランドのスカーフで作ったみたいになりましたが、人様に材料はとても言えません。(笑) 数えてみれば、120個以上作っています。材料には事欠きません。今がいちばん楽しいわと感じる日々です。
◆遺品整理サービスでのトラブルに注意 森さんは、夫の遺品整理をする中で思いついたぬいぐるみ作りで、衣類の再利用に加えて、人との交流も生まれて、一石二鳥なおひとり様の楽しみを見つけることができました。 一方で、現在は核家族化や独居世帯の増加もあり、親族だけでは対応しきれない遺品の整理・処分を事業者に依頼する「遺品整理サービス」も普及しています。利用者が増える一方、全国の消費生活センターには、「高額な追加料金が発生した」「処分しない予定の遺品が処分された」などの相談が寄せられているそう。 「こんなはずじゃなかった!遺品整理サービスでの契約トラブル」 https://www.kokusen.go.jp/news/data/n-20180719_1.html 被害に遭わないためにも、複数社から見積もりを取る、キャンセル料や具体的な作業内容について事前に確認するなど、事前の対策が大切です。 事業者とトラブルになった場合には、消費生活センターに相談してみましょう。
森好子