森保J合流の久保建英が語ったスペインでの変貌と自信
「前めの選手なので、チームが勝つための選択肢のひとつとしてゴールは常に狙っています。結局は点を取ったチームが勝つので、点を取ることがチームにとっての一番の貢献なのかなと思っています。かといって、自分が点を取ることがすべてではないので」 新型コロナウイルスの影響で9月シリーズが中止になったことで、金田喜稔が1977年にマークした19歳119日の代表最年少ゴール記録の更新はなくなった。ただ、そうした記録の類を久保が意に介していないことは、今回の代表活動を介して伝えたい意義に対する言葉が如実に物語っている。 「外に出られないとか、そういう状況でもサッカー選手になりたい、と子どもたちに思ってもらえることが自分にとっては一番大事なので。例えば自分がいま10歳の子どもだとしたら、サッカー選手になる夢が一歩遠のいてしまう感覚をもっていたと思う。そういうものを自分たちが払拭するというか、サッカーとは非常に素晴らしいスポーツだ、ということを見せていきたい」 スペインの地で刻んだ成長の跡を自然体で表現することで、未来へ繋がる扉をも開ける。19歳とは思えないほど大きなスケールの青写真を描きながら、久保はカメルーン代表戦へ向けて心技体を高めていく。 (文責・藤江直人/スポーツライター)