ジョコビッチの緊急声明が波紋…2つの疑惑を「誤報」と訴え「判断、人為的ミス」を認めるも新たな矛盾点が浮上
全豪オープンで4連覇を狙うテニスの世界ランキング1位のノバク・ジョコビッチ(34、セルビア)が、次から次へと報じられる過去の問題行動について「誤報を正したい」と訴える緊急声明を12日、SNSにて発表した。PCR検査で新型コロナの陽性反応が判明した後に隔離を破った行動を「判断ミス」、入国申請の渡航歴の虚偽申告を「人為ミス」と認めたが、海外メディアは、声明の矛盾点を指摘するなど波紋が広がるばかり。入国ビザを再度、取り消す権限を持つ豪州のアレックス・ホーク移民大臣が今日にも最終結論を下すと見られている。
「誤報は正すべき」
ジョコビッチが疑惑を晴らすために異例の緊急声明を自身のインスタグラムで発表した。 「私の活動歴や新型コロナの陽性が判明した後のイベント参加についての誤報について説明したい。この誤報は正されるべき」と書き出したジョコビッチは「2つの疑惑」について説明した。 2つの疑惑とは、昨年12月17日に新型コロナ感染が明らかになった後にテニスのイベントに参加し子供たちと写真を撮影したと報じられた問題と、豪州入国のための申請書類で、過去2週間の渡航歴を虚偽申告したと報じられた問題だ。 ジョコビッチの声明によると“12月の疑惑“に関しては、12月14日にベオグラードで行われたバスケットの試合を観戦。「新型コロナの陽性者がたくさん出たと報告された試合」だったため、新型コロナの症状は出てなかったが「念のために」簡易抗原検査を16日に受け、結果は陰性だった。同日にさらにPCR検査も受け、翌17日に子供たちに賞を授与するためベオグラードで行われたテニスのイベントに参加したが、その際にも抗原検査を受け陰性で「体調も良く、何の症状もなかった」という。 PCR検査で陽性反応が出たという報告を受けたのは、そのイベント後。しかし、新型コロナ感染が判明したにもかかわらず、翌18日には「ずっと約束していた」「メディアをガッカリさせたくないという理由」で仏レキップ紙のインタビュー取材をベオグラードのテニスセンターで受け写真撮影も行った。 取材時には、ソーシャルディスタンスをとり写真撮影以外の時はマスクを着用。取材以外の予定はキャンセルして、インタビュー後、帰宅してからは、必要日数、自主隔離したという。 ジョコビッチは、これらの行動について「インタビューについてはキャンセルすべきだった。判断ミスだった」と反省した。