ジョコビッチの緊急声明が波紋…2つの疑惑を「誤報」と訴え「判断、人為的ミス」を認めるも新たな矛盾点が浮上
また入国書類に関しては代わりに記入した代理人が「14日以内に豪州以外の国に旅行したか」の設問で「間違ったボックスにチェックしてしまった」という。ジョコビッチ、「申し訳ないと心から反省している。これは単なる人為ミスで意図的なものではない。 新型コロナ禍で我々は難しい時を生きている。時にはミスも起こる」とし、この日、サポートチームが豪州政府に追加書類を提出したことを伝えた。 ジョコビッチは、「この問題に関しては間違った情報を正すことが必要だと感じているが、豪州政府などへの敬意を表し、これ以上のコメントは差し控える。全豪オープンでプレーすることは本当に誇りに思う。選手からもファンからも現地だけでなく世界のコミュニティからも全豪は愛されている。 私はただ世界最高峰の選手を相手に世界最高の観客の前で試合ができる機会を欲しているだけ」と声明をまとめた。 17日からスタートする全豪オープンに出場するためメルボルンに降り立ったジョコビッチがワクチン接種免除の書類不備を理由に国境警備隊に入国ビザを取り消されて国外退去を命じられたのが6日。ジョコビッチは、連邦裁判所に異議を申し立て10日に、一転、訴えが認められ、メルボルンでトレーニングを始めているが、今回、「まだ解決していない」と批判、報道されてきた2つの疑惑に対して答えたものだ。 海外の主要メディアは、このジョコビッチの緊急声明を次々と報じたが、新たな矛盾点を指摘されるなど、批判的な論調が大半を占め、事態は沈静化するどころか“火に油を注ぐ”状況になっている。 豪州の「ナインニュース」が指摘した疑念は、ジョコビッチが、昨年12月17日のイベント参加後にPCRの陽性反応が判明したと主張した日時についてだ。 「宣誓供述書の中では、実際に陽性診断をどの時点で知らされたのかは明かされていないが、彼は『12月16日に(PCR)テストを受けて(陽性と)診断された』と語っていた」と指摘した。 英ガーディアン紙は、さらに詳しく「ジョコビッチは、声明の中で(ドイツの)デア・シュピーゲル紙が“彼の12月16日のPCR検査結果で一見しておかしな点がある“と主張した報道については説明しなかった。この報道では豪州への渡航での免除基準となる新型コロナの陽性診断についても疑問を投げかけていた。豪州の連邦裁判所での宣誓供述書には、『12月16日には検査も診断もされた』となっているにもかかわらず、彼は12月17日まで陽性結果を知らされていなかったと主張している」と矛盾点を指摘した。