古き良き日本の港町、千葉・勝浦でのサーフスタイル
勝浦サーフシーンに欠かせない2大スポット
さてここで勝浦サーフシーンに欠かせないホットスポットを二箇所ご紹介したいと思います。 「マイ・ガール」はノスタルジーにどっぷりと浸れる老舗の喫茶店。マリブポイント黎明期からその海を見つめてきたマスターが、クラシックな喫茶店メニューでハングリーなサーファーのお腹を満たしてくれます。 落ち着いたお店の雰囲気は、まさに勝浦の町の空気感を象徴しているかのようでした。 商店街の路地の一角の2階にあります。勝浦観光がてら是非立ち寄ってみてください。僕が注文したのは、ボリューミーな「クリームチキン」というチキンライスにホワイトソースがたっぷりとかけられたオリジナルメニュー。 このお店の歴史がぎゅっと詰まったような濃厚さに圧倒されつつも、アフターサーフにはベストチョイスでした。友人が食後に注文したアイスコーヒーのカップのカッコよさがとても印象的でしたね。 それから、おそらくどなたかのお手製のものだと思いますが、勝浦のサーフシーンの歴史を貴重な写真と一緒にまとめた小冊子が、本棚にひっそりと置いてあります。その中に収められている、‘70年代のマリブポイントの写真には実に驚かされました。バイパスが無かった時代の海岸線、オールドローカルの皆さんが集まっていたクラブハウスとされていた小屋、初めて行われたコンテストの様子などなど。 それにしてもページを捲るごとに、ローカルサーファーの皆さんへの尊敬の念のようなものが自然と胸中に立ち上がってきます。いつの時代も何処においても、サーフシーンにおける「ローカリズム」はやはり最も尊重されるべき文化だと言うことを改めて痛感したものです。 それから僕もとても親しくさせてもらっている、今の勝浦サーフシーンを牽引する存在の江澤俊介氏が新設したサーフショップ「KOA LOCALS」。 シンプルかつモダンな外観と、緑豊かなローケーションがめちゃくちゃイケてます。そして取り扱っているボード、ギア、アパレル全てがハイクオリティーかつワールドスタンダードなのです。 とあるポイントの近くにあり、駐車場としても利用できますし、ビジターや初心者も歓迎してくれることでしょう。 勝浦のサーフシーンの現在点や、各ポイントにおける注意事項など、きっと懇切丁寧に教えてくれるはずです。頼りになる兄貴的な存在の江澤シュンくん。僕も時々彼と海に入る機会に恵まれるのですが、こと勝浦の海の上においては彼ほど頼りになる存在はいないかもしれません。暗い夜道を優しく照らしてくれる街灯のようにね。 オープンしたばかりの初々しくも落ち着きのある「KOA LOCALS」は、これから勝浦の最重要スポットとなることは間違い無いでしょうね、マジで。 さてこのようにね、少しだけ男臭くて、ちょっぴりシャイで、それでいて温かい質実剛健とも言うべき勝浦サーフカルチャーシーン。僕は一人の名もなきビジターとして最大限のリスペクトを胸に秘めつつ、これからも楽しくその海で自分自身を磨いていけたらと思います。 ◆今週のアウトドアにおすすめの曲 ジェイムス・テイラー「Something in the way she moves」 この曲のイケてる渋さは勝浦のイケてる感じとイコールです。 東田 トモヒロさん シンガーソングライター 1972年生まれ熊本市在住。ニューヨークでのレコーディングを経て2003年にメジャーデビュー。旅とサーフィン、スノーボーディングをこよなく愛し、そのオーガニックなサウンドを通して「LOVE&FREEDOM」を発信し続けるシンガーソングライター。
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