本棚は倒れ食器は散乱、余震続く自宅を離れ…安全な車中泊に「忘れてはいけない」大事なもの
「この家は本当に大丈夫なのか」
避難先から、地震の爪痕が残る自宅に戻ったまえださんに当時の気持ちをうかがった。 ――避難先から戻られ、自宅を見た時、最初にどんなことを思われましたか。 「この家は本当に大丈夫なのかな? と思いました。ぱっと見わからないだけで、次また地震がきたら崩れるんじゃないだろうかと不安で……。 テレビでは、崩れた家や、今後2週間ほど同程度の地震に警戒するように、というニュースが流れていたので、自宅にいても恐怖しかありませんでした」 本来ならもっとも安心感を与えてくれるはずの自宅が、気の休まらない場所になってしまったことのストレスはどれほどのものか。 さらに、仕方なく車中泊となったというが、精神的な疲れもあり、心身ともに負担が大きかったことだろう。 ――家で寝られないことで一番つらかったこととは何でしょうか。 「寒いのと足がのばせなかったこと、寝返りがしにくかったことですかね。 でも家の中で、地震で家の軋む音に怯えながら寝ているよりは、車中泊のほうが、断然安心して寝られました。車は倒壊する危険はないですから……」。 地震によって、家の中はどうなってしまったのか。 どんな備えが必要なのかを知る上でも、ぜひ漫画をご覧いただきたい。 ◇眠れぬ夜を過ごしたまえださんにとっては、人生で一番長い夜だったというが、なぜかお父さんだけはぐっすり眠れたという。 続く第4話「地震2日目。絶え間ない余震と断水が続く自宅でご近所さんが神に見えたありがたい瞬間」では、地震直後にやるべきことをお伝えする。
まえだ 永吉、FRaU マンガ部