野外の素材で火おこしする方法!火打ち石で、天然のロープで弓を作って…
キャンプもいいけど、やはり野で遊んでこそのビーパル!ということで、里山を深く知って、もっと楽しむための"野外活動実践型"講座がスタート! 編集ハラボーが藤原師匠に火おこしをレクチャーしてもらいました。 【写真27枚】ロープに使うのはカラムシの皮のほう。火打ち石で、弓錐式で火をつける方法を写真で見る
火打ち石で発火にチャレンジ!
編集・ハラボー:キャンプに行くのももちろん良いけど、もっと身近に気軽に野遊びを楽しみたい! それでアウトドアスキルがアップすれば、なおうれしいですよね。そんなわけで藤原さん、まずは野外活動の基礎、火おこしをマスターしたいです! 師匠・藤原氏:よしきた! じゃ、河原の石で火をおこそう。この鋼で石を叩いて火花を出し、木綿の炭と草で育てると火が出るから。 編集・ハラボー:あっ私、知ってます。メリケンサックですよね⁉ コレでガッとやって火花をフーして……。ウオォォォォ! 急に火ィ出た! めちゃくちゃ気分あがりますね。でもコレ、ビーパルの付録にもなったファイヤースターターと何が違うんですか? 師匠・藤原氏:スターターは簡単に火花が出て、火花の温度も高い。だから紙や麻ひもに直に着火できる。その点、鋼の火花は温度が低いから布の炭で拾って育てないといけない。難しいのよ。 編集・ハラボー:と、いうことは……? 今、私はスターターで火おこしする人を超えた⁉ 師匠・藤原氏:んっ。ま、そうなるね。 編集・ハラボー:てか、藤原さん。このメリケンサック買ったんですよね。 師匠・藤原氏:??? 編集・ハラボー:自分で作れない点ではスターターも鋼も一緒じゃないかなと。私、完全に自分の力だけで火を出したいんです! ◆火打ち石発火の基本セットはこちら ・メリケンサック改め火打ち金 素材は少し柔らかめの鋼鉄。素材が鋼であればヤスリや古いノコギリの刃、ペンチなどでも代用できる。身近なクズ鉄が使えるか試してみよう! ・拾ったチャート 古い時代のプランクトンが堆積して固まった石。鉄より硬く、釘で引っ掻いても傷がつかない。他の硬い石で叩き割って鋭い角を出して使う。 ・そのへんの枯れ草 できたての火種を断熱・保温し、火種から火を移す火口(ほくち)。中心部に細く乾いた素材を集めるのが発火のコツ。 ・チャークロス ガーゼなどの木綿の端切れを蒸し焼きにして作る布の炭。ガス抜きの小さな穴をあけた空き缶に布を入れ、外から加熱して炭化させる。 ◆火打ち石で火をつける方法 1 まずは河原へGO! やってきたのは玉石が転がる河原。このなかから火打ち石になるチャートを探す。指導するのは地味な野遊びを研究する藤原祥弘。 2 打ちつけて火花を飛ばす 昭和の男子のアイテム、メリケンサック!……ではなく、火打ち金でチャートを叩き、飛び出た火花でチャークロスを赤熱させる。 ↓ チャークロスに火花が移ったら、クロスを枯れ草の束の中へ。包み込んで保温し、火種が育ったら細く長く息を送り込む。 ↓ Complete! 息を吹き込むとクロスの火種は草へと移る。内部の温度が高まると草から可燃性のガスが発生。それが燃えると発火! 「自作できなきゃ鋼もスターターもライターも一緒」。業界が気づかないフリしてた欺瞞を砕くハラボー。