吉野家が“後継ぎいない飲食店”のピンチに立ち上がる!?『オーナー』と『後継者』つなぐマッチングサービス開始 70歳の居酒屋店主「いい感じでどなたかにバトンタッチできれば」
吉野家が始めた“後継ぎ”のマッチングサービスとは?
そうした後継者不足という課題をビジネスで解決しようという動きも出始めています。取り組んでいるのは大手外食チェーンの吉野家ホールディングス。 始めたのは、事業を続けたい飲食店に後継者候補を紹介する「アトツギレストラン」という新たなマッチングサービスです。今年11月に始まったばかりの新サービスで、きっかけは全国各地で目の当たりにした飲食業の衰退でした。 (吉野家HD子会社・シェアレストラン 武重準社長)「全国にチェーン店舗を広げる仕事をしていたんですね。出張に行くたびに地元の人気店に行くんですが、行くたびにお店がどんどん無くなっているというような現状を見ました。地方の人気店では事業継承(後継ぎ)に難があることをそこで初めて知りました。ある意味(個人店は)ライバルなんですけども、飲食という大きなくくりで考えた時に、個人店の方々が輝いてこそ、チェーン店も輝くと」 アトツギレストランの仕組みはこうです。まず、後継者候補は最低6か月はお店でトレーニング。この間にオーナー側は自分の味をしっかり伝えられ、候補者が後継ぎにふさわしいか見極めることができます。一方、後継者候補にとっても店の採算性があるか分かるほか、そのまま店を引き継げるので初期投資も低く抑えられるというメリットがあります。 今回、後継者を探すオーナーと後継者候補とのマッチングの現場を見せてもらいました。果たして、その“相性”は…?
「私ももう年なので…」居酒屋を営む70歳店主
後継者を探している店は、東京都新宿区にある居酒屋「ふるさと」。開業以来25年、客のほとんどは地元の常連。昔ながらの店の雰囲気とこだわりの日本酒が自慢の店です。 (客)「『ふるさと』の名にマッチしたような、いいお酒のつまみとかがあって、個人的には好きです」 (客)「落ち着く雰囲気でいいですよね。食べ物もおいしいですしね」 店主の越智亨さん、70歳。先代から7年前に店を引き継ぎましたが、年齢的な限界を感じていました。