厚生年金の平均年金月額は「14万3973円」老齢年金から天引きされるお金とは
筆者が金融機関で勤務していたとき、年金の支給日には多くのシニアが年金の引き出しに来られていました。 ◆【グラフで見る】厚生年金の平均受給額「月額いくら?」一覧表 年金は2カ月ごとに支給されるため、受け取ったお金を計画的に使う必要があります。そのためにも、まずは年金制度について正しく理解しておくことが大切です。 「自分はいくら年金を受け取れるのか?」「支給額からどんな税金や保険料が引かれるのか?」といったポイントは、意外とあいまいなままにしている方が多いかもしれません。 本記事では、年金支給日のしくみや、年金から引かれる税金や保険料について、わかりやすく解説していきます。これを機に、年金の仕組みをしっかり把握しておきましょう。 ※編集部注:外部配信先ではハイパーリンクや図表などの画像を全部閲覧できない場合があります。その際はLIMO内でご確認ください。
公的年金は2ヶ月に1度支給される
日本の公的年金は、2ヶ月ごとに支給される仕組みです。 支給日は偶数月の15日で、15日が土日祝の場合は直前の平日になります。 具体的な支給スケジュールは以下のとおりです。 ・2月(12月・1月分) ・4月(2月・3月分) ・6月(4月・5月分) ・8月(6月・7月分) ・10月(8月・9月分) ・12月(10月・11月分) 例えば、次回の年金支給日が12月だとしたら、この日に受け取れるのは10月分と11月分の年金です。 2ヶ月分がまとめて支給されるため、一度にまとまった金額を受け取ることができます。 次章では、厚生年金の平均受給額について詳しく見ていきます。
厚生年金の平均受給額は「約14万円」
ここからは、厚生年金の平均受給額と受給割合を一覧にして確認していきます。 ●【厚生年金】全体・男女の平均月額 ※国民年金部分を含む ・〈全体〉平均年金月額:14万3973円 ・〈男性〉平均年金月額:16万3875円 ・〈女性〉平均年金月額:10万4878円 男女で平均年金額が約6万円も異なっています。 これは、男性は一般的に長期間フルタイムで働くことが多く、給与も高い傾向がある一方、女性は出産や育児などでキャリアが中断されることが多く、パートタイムで働く割合も高いため、平均的な給与が低くなりがちなためでしょう。 ●【厚生年金】受給額ごとの人数 ※国民年金部分を含む ・1万円未満:6万1358人 ・1万円以上~2万円未満:1万5728人 ・2万円以上~3万円未満:5万4921人 ・3万円以上~4万円未満:9万5172人 ・4万円以上~5万円未満:10万2402人 ・5万円以上~6万円未満:15万2773人 ・6万円以上~7万円未満:41万1749人 ・7万円以上~8万円未満:68万7473人 ・8万円以上~9万円未満:92万8511人 ・9万円以上~10万円未満:112万3972人 ・10万円以上~11万円未満:112万7493人 ・11万円以上~12万円未満:103万4254人 ・12万円以上~13万円未満:94万5662人 ・13万円以上~14万円未満:92万5503人 ・14万円以上~15万円未満:95万3156人 ・15万円以上~16万円未満:99万4044人 ・16万円以上~17万円未満:104万730人 ・17万円以上~18万円未満:105万8410人 ・18万円以上~19万円未満:101万554人 ・19万円以上~20万円未満:90万9998人 ・20万円以上~21万円未満:75万9086人 ・21万円以上~22万円未満:56万9206人 ・22万円以上~23万円未満:38万3582人 ・23万円以上~24万円未満:25万3529人 ・24万円以上~25万円未満:16万6281人 ・25万円以上~26万円未満:10万2291人 ・26万円以上~27万円未満:5万9766人 ・27万円以上~28万円未満:3万3463人 ・28万円以上~29万円未満:1万5793人 ・29万円以上~30万円未満:7351人 ・30万円以上~:1万2490人 厚生労働省年金局が発表したデータによると、厚生年金の平均月額は約14万3973円です。 ただし、これは「額面の金額」であり、実際の振込時には税金や社会保険料などが差し引かれるため、この金額をそのまま受け取るわけではありません。 では、額面の金額からどのようなものが天引きされるのか、次章で詳しく見ていきましょう。