大阪府・吉村知事が定例会見5月12日(全文2)解除をうんぬんできる状況ではない
重症化率そのものは下がっているが
もう1つ考えるのが、陽性者の方が極めて多いという状況です。ですので、ここはもう医療従事者の方、本当に医療に就いて命を救う活動をしていただいていますが、その中で、この重症化する方の、あるいは軽症から中等症に入っていく、そこの入院医療の着手というのが、これだけ多くなってくると遅れている可能性があると。それが、これはちょっとなかなか、検証は今の段階では難しいんですけども、お医者さんの意見を聞くと、そういう意見もあると。そうすると、それが致死率に反映する可能性もあると。ここはまだちょっと検証できませんが。そういう意味で一番大きな根源の理由というのは、やっぱり感染者数が多いということに起因するのではないかと思ってます。 毎日新聞:直近の対策本部会議、すいません、もう1つ前ですね。5月の6日の対策本部会議の中で重症化率についても示されているんですけれども、3波のときは確か3.2%ほどの重症化率だったのが、4波の今のところのまとめですと2.6%っていうことで、重症化率そのものは下がってるんですが、この辺りと変異株との関係、どういうふうに知事はみられていますでしょうか。
今後まだ上がる可能性がある
吉村:重症化率自体は、確かに今の段階の数字では下がってるんですけど、今後まだ上がる可能性があるだろうなって。まだ途中経過の数字なので、評価を、判定するのは難しいだろうなと。これから重症者が増えてくれば重症化率も上がってきます。特に先ほども20代、30代のグラフを見てもらったら分かるんですけども、20代、30代、若い方の感染が非常に多いという中で、若い方はそもそも重症化しにくいというところで一挙にぐわっと広がってきています。ただ、その中でも40代、50代の比率を見ると、第3波より、40代、50代、そういった方は重症化しやすくて、実際に重症者は出てるわけですけれども、母集団としての20代、30代、感染力が強い分、若い人が多いので、分母の数が非常に多くなっているというのが1つあるのかなというふうには思っています。 それから60代の増え方ですけども、今なんとか横線いってますが、通常はだいたい若い人のあとに高齢者の方の数が増えてくるので、そのあと重症者の方が増えてきて、重症化率が上がってくるわけですけども、ここはちょっとまだ見えない状況なので、現時点で、前の本部会議で重症化率、確かに、その時点での比較としては第3波よりは少ないんですけども、だからといってこのまま低い数字のまま推移するかどうかは、まだ断定できないなというふうに考えています。 ただ、重症者の数の累計、スピードで見ると、これまで重症化しなかった層が重症化しているので、重症者が増える速度は極めて高い。だから病床の逼迫という意味では極めて影響力が強いわけですけれども、全体に占める重症化率という意味での数字は第3波よりもまだ高くなっていないと。まだそこは現在進行形の可能性があるというふうに思っています。 毎日新聞:もう1点、関連で、すいません。先ほども申し上げたように、2波、3波は非常に高齢者施設や院内感染のクラスターというのが顕著だったですけど、4波は少し傾向が違うように思われるんですが、現状のこの多くの死者っていうのが、4波ではどういった場所でたくさん出てしまっているのか、その辺り何か情報分析・収集できてますでしょうか。 吉村:これはまず病院等で亡くなられた方、医療の管理下において亡くなられた方、ここがもう大半です。そうでない自宅療養中に亡くなられた方についても公表済みです。17名と、今そういう現状です。ですので主としては病院でお亡くなりになられる方が一番多いというふうに思っています。 【書き起こし】大阪府・吉村知事が定例会見5月12日 全文3に続く