旅の目的地にしたい、巨匠建築家が手掛けた世界の図書館 5選
イスラエル国立図書館 住所/Eliezer Kaplan St 1, Jerusalem
カタール国立図書館/カタール・ドーハ
設計/OMA カタール政府が主導し、磯崎新がマスタープランを担当した「Education City(教育都市)」の一部に、2017年にオープンした国立図書館。
「人と書籍を包み込むするひとつの空間」として設計された床面積42,000平方メートルに及ぶ館内のフローリングには白大理石を採用。同じ素材でつくられた書架には100万冊を超える書籍が入るほか、地上階から6メートルほど掘り下げた場所に位置するトラバーチンに覆われた空間には、アラブ・イスラム文明に関連する希少な写本も所蔵されている。
両端が地面から浮いた特徴的なシェルのような形状により、もっとも低い中央部からは、フロア全体を見渡すことができる。 ファサードに使われた波内ガラスには、中東の強い太陽光を弱める効果が。アルミニウム製の天井に反射した光は館内の奥まで照らし出し、やわらかな日差しとなって快適な読書空間を実現する。
カタール国立図書館 住所/District of Freedom, Education City, Al Luqta St, Doha, Qatar
天津浜海図書館/中国・天津
設計/MVRDV 天津市が推進する文化都市のマスタープランの一環として計画され、わずか3年の工事期間を経て2017年にオープン。設計を手掛けたMVRDVが「Eye(目)」と呼ぶ33,700平方メートルの空間の中心に輝くのは、瞳のような球体だ。
オーディトリアムを内部に備えるこの球体は、空間認識を拡張する役割も担う。その周りの壁や天井一面を、無数の曲線を描くように配置された階段状の書架が埋め尽くす。
5フロアで構成される図書館の1階に位置するアトリウムには子どもや年配者のためのエリアなどがレイアウトされている。そこから階段を介してつながる2階と3階は閲覧室。さらに上階には、会議室やオフィス、コンピューター&オーディオルームが入り、屋上にはふたつのパティオを用意した。