【40代・50代「更年期治療」をアップデート!】更年期の不調を乗り切るには? 自分で治す力、自分の体を自分でよくしていく力のつけ方があります!
食事、運動、睡眠はもちろん、サプリメントにも目を向けて
「更年期のつらい症状がある人向けには、前回、前々回とHRT(ホルモン補充療法)のお話をしました。 でも、全員が治療を受けられるわけではありません。乳がんなどを患った人、子宮筋腫が大きい人などはやりたくてもできない。 はたまた、薬を飲んだりする治療はいやだという人もいるかもしれません。 そこでやはりセルフメディケーション! 今はフェムテック市場も広がり、更年期かどうかを自分でチェックできる検査キットから、治療に準ずるサプリメント、オンラインサービスやアプリ、セルフケアグッズ…と、利用しない手はないアイテムがそろっています。 逆に、いろいろなものが出回りすぎて、使ってもいいものか不向きなのかがわからないことも…。例えば、外陰部にびっくりするものを塗っていたケースもあります。 フェムゾーンにかゆみやヒリつきがあるからと、市販の軟膏や強いかゆみ止めを使って、逆に症状を悪化させている人も外来には来ます。 え、なぜそれを塗ったの? みたいな。 正しい知識を持っていないと、治らないばかりか、より時間もお金もかかりますよね。 あとは、何に効くのかよくわからないすごく高額なサプリを飲んでいる人もいました。パッケージ裏を見たら、原材料には化学成分と保存料、食品添加物がズラリだったりすることもあるんです。 それが今のあなたに必要だとどこかに書いてあったの? という感じ。 もう少し、自分の口に入れるものや、体に触れるものを丁寧に見てみませんか? 女性ホルモンが激減した更年期女性のセルフケアとして、必要なものはほかにあるはず。 何かひとつ、と言われたら、私なら『エクオール』サプリを推します!」 吉形先生が力を入れて開発したエクオールのサプリメントにしても、効果効能があるというデータがきちんとある。臨床データなどが公開されているものは、難しくても目に止めてみよう。 「更年期症状は必ず卒業するもの。 今、更年期と向き合っているその時間は、これからの人生、特に70代以降の自分の人生をよりよくしていくための貴重な時期です。 フェムケアも骨ケアも、認知症の予防なども、更年期に始めてみたら、暮らしがだんだん丁寧に変わっていく気がします」
【教えてくれたのは】 吉形玲美さん 産婦人科医、医学博士。浜松町ハマサイトクリニック特別顧問。大学病院で医療の最前線に立ち、女性医療・更年期医療のさまざまな臨床研究にも数多く携わる。女性予防医療を広めたいという思いから、現クリニックへ。更年期、妊活、月経不順など女性の体のホルモンマネジメントが得意。著書に『40代から始めよう! 閉経マネジメント』(講談社) イラスト/Shutterstock 取材・原文・画像制作/蓮見則子