人生がうまくいく人は無意識にやっている…頭の中から"後悔"がスッと消える「時間の使い方」3つのコツ
■人生の時間を4つに分けてみよう 「時間」はあなたにとって大切なものですか。たいていの人は「大切なものです」と答えるはずです。ただ、そう答えたとしても、あなたは「時間」を大切にできているでしょうか。自信を持って「大切にできている」と答えられる人はあまり多くないかもしれません。 【図表】人生における時間のポートフォリオを作ろう 私が編集者として出版社に就職してからは、いかに効率よく時間を消化するかを考えながら働いていました。深夜までの残業は当たり前でしたし、多忙な時期は会社に泊まることもよくありました。とにかく働くことが生きがいで、休日は存在しないくらいの気持ちで働いていました。 そんな生活をしていて、40代に差しかかった頃にふと感じたのは、「多忙なときの記憶がほぼない」ということでした。仕事の実績は自分なりに残せましたが、忙しすぎて脳の情報処理が追いつかず、記憶が定着しなかったのでしょう。人生には限りがあるのに、このままだと時間だけがどんどん過ぎてしまう。そう思ったことをきっかけに時間の価値や考え方、使い方を見直すようになりました。 私は時間を「幸福の時間」「投資の時間」「役割の時間」「浪費の時間」と大きく4つに分類して考えています。 「幸福の時間」はやりたいこと、喜びを得られることをして幸せを感じられる時間。「投資の時間」は目的や目標のために努力している時間。「役割の時間」は仕事や家事など、やらなければいけないことをしている時間。「浪費の時間」は無意識に過ごしたり、ついやってしまうムダだと感じる時間です。 ■「やらなければいけないこと」を「やりたいこと」に変換する 私が忙しく働いた期間の記憶がなかったように、時間を大切にできていないと感じるのは、「役割の時間」や「浪費の時間」に時間を取られているからかもしれません。そして、これらに費やす時間が多いままだと、それは幸せな人生だとは思えないはずです。 そう思った私は、時間に対する見方を変えるように努力しました。多くの場合、仕事は「役割の時間」と考えられますが、これは結果や成果を達成するための時間だからそう感じるのです。「達成することが喜びだ」という考え方はそう長く続くものではないため、つらさや義務感で「役割の時間」だと捉えてしまいます。 結果にこだわりすぎず、大変なことがあったとしてもそのなかで楽しさを見つけ、過程を楽しめるようになれば時間は有意義に使えますし、幸福度も高められます。同じ行動でも考え方や捉え方、視点を変えることで、そこに費やす時間の価値をよりよいものに変化させられるのではないでしょうか。 たとえば釣りを例に挙げると、仮に魚が一匹も釣れなかったとしても、釣りに行けること自体の喜びや、ぼーっと当たりを待つ時間の期待感など、釣り好きの人はそれらも含めて楽しさだと感じているはずです。 仕事などの「やらなければいけないこと」を「やりたいこと」に変換する、という考え方ができるようになれば、「役割の時間」が「幸福の時間」として捉えられるようになるでしょう。 私は、仕事相手との会食がとても苦手でした。仕事のために会食に行くと考えていたときは、仕事のことを考えるあまり、おいしい料理を食べても味がよくわからず、楽しめない時間でした。 そんな状況を変えるために、あるときから会食は仕事の手段(役割の時間)ではなく、相手と仲良くなるための「幸福の時間」だと思うようにしました。そこから徐々に会食への捉え方が変化し、いまでは会食はとても楽しい幸福な時間になっています。このように、自分の考え方ひとつで時間の価値は変えられるのです。