なぜ中日は横浜DeNAに勝てないのか…3タテ食らい今季対戦成績3勝15敗1分け…チーム借金「13」のほとんどがベイ
中日が1日、横浜スタジアムで行われた横浜DeNA戦に0-7の今季23度目となる完封負けを喫して同一カード3連敗。横浜DeNAとの今季の対戦成績が3勝15敗1分けとなった。中日の借金は「13」で横浜DeNA戦の”負債”のほとんどがチームの借金になっている始末。なぜ中日は横浜DeNAに勝てないのか?
今季23度目の完封負け…ビシエドは23打席沈黙
ヘビに睨まれたカエル。いやネギを背負って来た鴨か。 天候不順による2度の中断をはさんだロングゲームの末、また中日は横浜DeNAに勝てなかった。先制、中押し、ダメ押しと点を取られて、ロメロー入江―田中―坂本のリレーの前に「ゼロ」を9個並べての0-7の完敗である。 横浜DeNAに今季2度目の同一カード3連敗で対戦成績は3勝15敗1分けという散々な結果になった。スポーツ各社の報道によると、前日の試合後に、立浪監督は「なめられている」と嘆いたそうだが、その言葉の真意は何なのだろう。 落合政権下で、中日でコーチを務め、立浪監督とも同じ釜の飯を食った評論家の高代延博氏は、中日が横浜DeNAに勝てない理由と、指揮官の「なめられている」の言葉の真意をこう分析した。 「打線が打てないことに尽きる。横浜DeNAのバッテリーは自信を持って攻めてくるので、失投が失投にならない。今日の試合でいえば、レビーラとビシエドの3、4番がブレーキになったが、ここに投げておけばOKというツボを握られてしまっている。長打を打てるバッターが不在だから、四死球も減り、チームの出塁率が低下。チャンスさえ作れない」 高代氏は続けて中日バッテリーの問題についても言及した。 「一方で点が取れないから中日のバッテリーは、逆に思い切った攻めができなくなり悪循環が起きている。特に横浜DeNA打線は怖がらずにどんどん踏み込んでくる。こういう部分が“なめられている”というか、“自信を持たれている”ということなのだろう。エースの大野雄は、横浜DeNA戦に1試合しか投げていないし、互いのローテーの巡り合わせもあり、複合要素が重なった上の相性の悪さが3勝15敗というとんでもない数字になったのだろう。中日の借金のほとんどが横浜DeNA戦。もし五分に戦っていたら、今ごろ勝率5割前後で、Aクラスに入って3位争いができていた。野球にたらればはないが、なおさら悔しい思いがこみあげて、ああいう発言が出たのかも」 数字は顕著だ。 中日の横浜DeNA戦のチーム打率は.202で、防御率は3.96。チーム得点は40、本塁打7本に四死球も46個しかない。一方の横浜DeNAから見ると中日戦のチーム打率は.255で、防御率は1.67。チーム得点は77で、本塁打18本、四死球は67個。これでは「勝てるわけがない」というデータだ。 元々相性はよくない。 ここ5年の対戦成績を見ると、2021年は10勝13敗2分け、2020年は15勝9敗、2019年は11勝14敗、2018年は10勝15敗、2017年は7勝15敗3分けと、負け越しているシーズンが目立つ。中日は投手を主体に守り勝つチームカラーゆえに、狭い上に浜風が吹き荒れるバッターズスタジアムのハマスタでは持ち味が発揮しにくいのかもしれない。