湘南MF福田、札幌DF大崎と頭突きバトルも「ちゃんと和解しました」 イエローカードで珍事も
◆明治安田J1リーグ▽第36節 湘南1―1札幌(9日・レモンS、観衆1万2600) 湘南はホームで札幌に1―1で引き分け。 MF福田翔生は2トップの一角でフル出場。0―0の前半46分、MF田中聡の縦パスから左足で狙いすましたシュートは左ポストに直撃した。「俺も入ったと思って、ちょっと喜ぶ準備をしてました(笑い)。1個合うか合わないかなんで、合わせるように次は決めたい」と振り返った。 マンツーマンでマークにくる札幌との一戦を「いいバトルができて楽しかった」と福田。後半6分には札幌DF大崎玲央に接触プレーで倒され、起き上がった後に背後から大崎に押され、互いの額をつきあわせてにらみ合う場面があった。数秒にわたって“頭突き”しあうような一触即発の事態となった。 福田は「大崎さんとは、ちょっと熱くなっちゃいましたけど、ちゃんと和解して試合後も話した。『グッドプレーだよ、ナイス!』と言われて、僕も『ちょっと熱くなってすいませんでした』と。そこ、メインで記事に書いといてください!」とニヤリ。「試合中は常にヒートアップしてる。試合は人生かかってるんで、仕方ないかなと思う。その後にしっかりケアする、選手としてそこは大事かなと思う。大崎さんはさすがだと思う」と振り返った。 ハプニングはもう1つあった。後半38分にスライディングタックルで相手を倒し、主審から警告を受けた。だが、イエローカードが主審の手帳に貼りついて取り出せくなってしまったという。福田は主審と札幌DF中村桐耶とともに3人で引っ張ってはがし、苦笑いを見せながら受け入れた。 「自分がイエローカードをもらうのに、自分が出しちゃって…。粘着力すごくて取れなくて、3人がかりでやっと取れました。面白いかったですね、笑っちゃいました。手帳にくっついてた。初めて見ました」 福田は東福岡高から19年に当時JFLの今治でプロ入りし、YS横浜を経て昨夏に湘南へ移籍。今季は4月にJ1初ゴールを決め、リーグ32戦9得点でチームを支えてきた。「毎試合ごとに成長して、身体能力が上がってる、戦える実感がある。初ゴールを決められたことで自分の能力が解放できて、さらにプラスでいろんなものがレベルアップしてる」とかみしめた。 札幌戦の試合終了から約1時間後、18位の磐田がG大阪に敗れたため、湘南の残留が決まった。「残留は絶対マストだったので、絶対に降格させないと思ってやりました。もっと上にいけると思うので、もっと高みを目指していきたい」と福田。残り2試合、暫定13位から一桁順位へ押しあげる。(星野 浩司)
報知新聞社