「宇宙のフェラーリ」 人工衛星 地上落下の可能性も
ロシアの火星探査機はチリ西方の太平洋に落下
GOCEがどこで大気圏に突入し、破片がどこに落下するかは現時点では不明だが、「地球の3分の2は海洋で、陸地のほとんどが人口密度も小さい。今回の破片の大きさや範囲を考えれば、隕石に当たるリスクよりも低い」と同機関では強調している。地球に落下する宇宙デブリ(ごみ)の情報を担当する機関内部局が常にGOCEを監視しており、今後の落下予想やリスクについても、加盟国や関係機関に報告を更新していくという。 ちなみに近年では、2011年9月に運用を終えた米航空宇宙局(NASA)の重さ6トンの上層大気調査衛星「ユアーズ(UARS)」、同年10月にドイツの2.4トンのX線観測衛星「ローサット(ROSAT)」が地球に落下した。2012年1月には、打ち上げられたロシアの13トンの火星探査機「フォボス・グルント」が地球周回軌道からの離脱に失敗して、チリ西方の太平洋に落下したが、いずれも幸い被害はなかった。 (文責/企画NONO)