内田恭子〈マインドフルネス〉でネガティブ思考はなくならない!? 良い悪いという評価をせず、〈どちらでもない〉があるということを学ぶ
2006年にフジテレビを退社後、フリーアナウンサー・タレントとして活躍。私生活では二児の母でもある内田恭子さん。現在は、認定MBSR講師の資格を取り、マインドフルネストレーナーとして活躍の場を広げています。そんな内田さんは、日本最大級の音声配信プラットフォーム『Voicy』で『内田恭子のゆるんでいきましょう』を配信中。その中から選りすぐりの話題をお届けします。今回のテーマは「心のバランスの取り方」です。 【写真】野外でマインドフルネスを行う内田さん * * * * * * * ◆ピリピリの理由は 最近、我が家はちょっとピリピリしております。いえ、ピリピリしているのは私だけかもしれません。長男の期末試験が近づいてくると、我が家はそんな風になります。 本人が自らしっかりと勉強してくれればいいんですが、なかなかそうはいかず、私がずっと見張っていないといけない状態になっているのです。 私が監視員のように、常に彼の行動を見張って、一人ピリピリしている。当の本人は気にせずゆったりとしているので、それがまた私をピリピリさせ……と。まったく、これはいったい誰の期末試験なんだかと。早く期末試験が終わればいいのにと、心待ちにしている私もいます。 今日は、そんなちょっとピリピリした自分にも伝えたいテーマとなります。 それでは、ピリピリしている私も含めて、今日もゆるんでいきましょう。
◆中庸にもどる さて、マインドフルネスをやっていてよく聞かれる質問が、マインドフルネスをすることで、ネガティブな思考はなくなりますか? というものです。 答えから言うと、それはなくなりません。マインドフルネスは、ネガティブな思考をポジティブにするものではありません。 では、どんなものかというと、例えば今、何かネガティブなことを考えていたら、そのネガティブなことを考えている自分に気づいてあげて、そしてそれを瞑想などのスキルを作って、フラットな状態に戻していく。これが、マインドフルネスの在り方だと思っています。 私もマインドフルネスを始めたときに、一瞬不安なことがありました。 多分誰もがそうだと思うんですけれど、実は私、結構ブラックなことをよく考えます。腹黒いことを考えます。私の場合は考えるだけじゃなく、言ってしまうこともあるんですが、そんな自分が嫌いではないんですね。思っていることを、別に言ってもいいのではないかと思っているので。 ですから、マインドフルネスをやることですごく落ち着いて、「いい人」になってしまったらどうしよう、と、勝手に危機感を感じていたことがあります。 どういうことなんでしょうね。いい人になるのが怖いって。でも、真剣にそのように考えたことがありました。 けれども、マインドフルネスを学ぶことで、ブラックだったり、腹黒いことを考える自分はなくなりません。大丈夫です。 学ぶことで何が起こるかというと、そういった腹黒いことを考えている自分というものを、より的確に判断できるようになります。