フォルゴーレのスモークリング迷彩をデカールで再現!【達人のプラモ術<マッキ MC.202フォルゴーレ>】
さてMC.202フォルゴーレの完成も見えてきた第5回になります。今回は、イタリア機の特有の迷彩を仕上げます。このキットは、イタリア機に多くみられる特徴的なスモークリング迷彩をデカールで再現できることで話題を集めました。砂漠迷彩ともいえる明るいライトヘーゼルナッツ4塗装の上からリング状のダークグリーンの迷彩が入るのですが、リング状の不定形迷彩は位置と形が決まっているので、エアブラシ塗装で再現するにしても、それなりに高いスキルが要求されます。 【その他の制作風景を見る】 故に、この塗装はある意味上級者向けの感もあるのですが、それがデカールで誰でも再現できちゃう! いやイタレリの英断に拍手を送りたいですね。 が、しかしですよ。100枚近くあるスモークリングの迷彩デカールを見て「これ本当に貼れるんだろうか…」と不安になるも事実。平らなプラ板に貼るならともかく、複雑な形状の胴体や翼に貼っていくワケですから、不安にもなります。しかし悩んでいたらカッコ良いフォルゴーレが完成しないので、デカール貼り頑張りましょう!
■デカール貼る段取りを考える
先にも書きましたが、機体上面全体に施されたスモークリング迷彩のデカールは100枚近くあります。これを何も考えずに適当に貼っていくのはNGです。まずはどこから貼りはじめて、どういう順番でデカールを貼っていくかを脳内でシミュレートしましょう。 今回は胴体左側→左主翼→1日乾燥→右胴体→右主翼といった順番で貼っています。 左側と右側で1日間空けているのは、一度に貼ろうとすると、機体の持つところがなくなるため。うっかり触って乾いていないデカールが剥がれる、破れるといったトラブルを防ぐためです。左側を貼り1日乾燥させることで、右側にデカール貼る際にも安心して、機体の左側を持てるということです。
■デカール貼りの便利ツールにも注目
デカール(水転写シート)は水に漬けることで水溶性の糊が溶けて、台紙からデカールフィルムが浮きます。水を入れる容器は特に決まりはないのですが、最近は良いサポートツールが出ています。 ありがちなトラブルが「水から引き上げたデカールをついうっかり放置してしまい、台紙上で乾いて剥がれなくなり泣く」というヤツです。 そこでデカールの乾燥を防ぐために ウエーブの「デカールトレイ」や模型向上委員会から発売されている「デカーリングQuickトレイ」を使うことで、トラブルが防げます。 Wave(ウエーブ) 「デカールトレイ」(638円) 二重構造式のトレイにより、複数枚のデカールを同時に水から引き上げられ、トレイ上に置いておくとこで乾燥も防げる。小サイズのデカールを貼る際に役立つヘラも付属する。 プラモ向上委員会 「デカーリングQuickトレイ」(1760円) 複数枚のデカールを一度に扱うことに特化。水を含んだPVAスポンジ上にデカールを置いておけるので、デカールが水の中に流れ出したりせず、台紙が乾燥してしまうこともない。小サイズのコーションデカールなどを貼る作業にも便利。また使用後の台紙を収納できのもありがたい。デカール用ABS製ピンセットデカーエウを切り出しに便利な曲線ハサミも付属。