フォルゴーレのスモークリング迷彩をデカールで再現!【達人のプラモ術<マッキ MC.202フォルゴーレ>】
■これは想定外!デカールの扱いが超シビア!
ということで準備万端、さっそくデカールを貼っていきましょう。 キット付属のデカールはイタリアのデカール専門メーカー、カルトグラフ社製。過去の経験から言わせてもらえば、カルトグラフのデカールは高品質なので、問題なくサクサク作業を進められるはず…。 いや、それは甘い考えでした。 デカールはフィルムも薄く、機体塗装の上に貼ることでちゃんとダークグリーンに発色します。その点は文句ないのですが、台紙上からちょっとでもデカ―ルフィルムを持ち上げると、いとも簡単に糊の面側に丸まってしまうことが発覚。扱いに細心の注意が要求されるデカールでした。 丸まってしまったデカールは、ピンセットで無理にほぐそうとすると破けてしまうため、一旦水に漬けて水中で慎重にほぐして、台紙上に移してリセットしなくてはいけません。そうなると糊の成分も失われてしまうのでデカールのりやマークセッターなどを使う必要が生じるなど、リカバリーにかなりの手間を要します。
■一枚ずつ台紙からスライドさせて貼っていく
というワケでスモークリングのデカールは台紙上から剥がして貼るのはNG。台紙ごと貼る位置にもっていき、デカールフィルムを機体上にスライドさせて貼っていきます。位置修正はたっぷりの水を含ませて慎重におこないます。 機体上のスモークリングの位置は決まっているので、今回はデカール3枚をワンセットにしてスモークリングの位置がずれないよう、皴が入らぬように位置調整しながら貼っています。これがなかなかに手間のかかる作業でした。 当初でデカールを貼り込む作業は乾燥を含めて2日で終わらせる予定だったのですが、予定を大幅に超えた4日もかかってしました。しかしプラモ製作、そしてデカール貼りに焦りは禁物、焦らず騒がず平常心で作業進めます。
■丸まってしまったデカールのリカバリー
先にも書きましたが、デカールが丸まってしまった、あるいはフチが折れ曲がってしまった場合、ピンセットでひき剥がそうとすると、高確率で破けてしまいます。国内メーカーの発売中のプラモデルであれば、最悪アフターサービスでスペアデカールを取り寄せ(有償)てリカバリーという手もありますが、輸入キットの場合、ほとんどは対応していません。イタレリに直接注文という手もなくはないですが、可能なのかは不明ですし、時間かかるのであまり現実的とは言えません。 そんなワケで今回は丸まったデカールをリカバリーします。 丸まってしまったデカールを、水を貼った容器に漬け込んでおきます。しばらく(約1~3分)すると水中でデカールがほぐれて、元の状態に戻ります。5分以上たってもほぐれない場合、ピンセットで慎重にデカールを広げます。 大抵の場合これで解決できますが、おぉ!ラッキー!と慌てて水からデカールを引き上げると、再びクルリと丸まって振り出しに戻ってしまうので気を付けましょう。 ここは慌てず使用済みのデカールの台紙を水に入れ、その台紙の上に広がったデカールを慎重に乗せて水から台紙ごと引きあげます。この時点デカールの糊成分は水に溶け出してしまっているので、再貼り込みの際にデカール糊やマークセッターで糊成分を補完します。