東京湾アクアライン、上り線最高1600円に 下り線も変動料金試験導入へ 7年度
千葉県は3日、木更津市と川崎市を結ぶ東京湾アクアライン(全長約15キロ)の新たな料金体系の案を発表した。土日祝日での渋滞緩和のため、昨年7月から時間帯別に高速料金を変える社会実験が上り線で行われているが、令和7年度から、ピーク時と車の流れが閑散となるオフピーク時との間でより料金に差をつけ、さらなる渋滞緩和を図る。新たに下り線でも同様の実験を1年間、行う。 【ひと目でわかる】アクアラインの新料金体系 新料金案はこの日、国土交通省やNEXCO東日本、首都高速道路との4回目の4者検討会で示され、了承された。近く最終決定される。 来年度、土日祝日の川崎方面への上り線では、ETCを搭載した普通車の料金をピーク時(午後1時~7時)に現行の1200円から1600円に引き上げる。一方で、夜間の午前0時~4時と午後8時~午前0時は400円と割安にした。 現在は上り線だけで変動料金制を取り、午後1時~8時に通常よりも400円高めの1200円に設定しているが、それでも午後1時~7時での通行車両は1時間当たり2100台を上回り、混雑が見られる。 そこで、料金にさらに幅をもたせることでピーク時の交通量が、その前後の時間に分散することを促す。 午後7時~8時は昨年からの社会実験で一定程度の混雑緩和があった。今後、前後の時間帯で料金が急激に変わることも踏まえ、緩衝となる料金帯として通常時の800円に戻す。 下り線では現在、交通が集中する午前5時~7時の混雑を和らげるため、通常料金の800円から1千円へと割高にする。 千葉県の担当者は「アクアラインの持つ将来に向けた可能性を生かすため、渋滞を緩和し、通過時間の短縮化を図っている。今後、利用者の行動変容などの分析も詳細に行う」と語る。