腹を凹ましたいなら、とにかく坐骨で坐ろう|腹が凹む7つの習慣(専門家が監修)
骨盤が前傾しすぎる(お尻の穴が後ろを向く傾き)
骨盤を前傾させた方が両膝に挟んだ雑誌を落とさずにラクにキープできるタイプは、おそらく普段から骨盤が前傾している。内転筋群の中でも、骨盤を前傾させる働きがある恥骨筋が機能しやすくなっている。恥骨筋に腹横筋を活性化する効果はあまり期待できない。
坐骨チェック① 坐骨の存在を確認する
坐骨とは骨盤の底にあり、骨盤を立てて坐り、お尻の下に手を当てると感じられる。左右のお尻に交互に体重をかけると、坐骨の存在が徐々に感じられる。
坐骨チェック② 坐骨で坐り、骨盤を立てる
椅子に骨盤を立てて坐骨で坐り、膝と股関節を90度曲げる。膝の間に雑誌を1冊挟んで落ちないように保つ。これがラクに続く人は、脚を閉じる(内転させる)内転筋群の中でも短内転筋がしっかり働けている。短内転筋は骨盤底筋群を介して腹横筋を呼び覚ます。
① 骨盤底筋群を強化して腹圧アップ(20回~100回)
下の1~2を繰り返すと、骨盤底筋群が鍛えられるため、短内転筋→骨盤底筋群→腹横筋のホットラインが完成。腹圧が高まってお腹が凹みやすい。最初は20回から始めて、最終的に100回できるようルーティン化しよう。
やり方
1. 坐骨チェックと同じように、椅子に骨盤を立てて坐骨で坐って膝と股関節を90度曲げ、膝の間に雑誌を1冊挟んで落ちないように保つ。 2. 両手をお腹で重ねる。短内転筋を働きやすくした状態で、お尻の穴をキュッと締めてお腹が凹むのを両手で確認したら、お尻の穴を元通り緩める。
坐骨チェック② デスクワークの途中に“捻り習慣”を(10~15往復)
4枚ある腹筋の中でも、腹横筋と内腹斜筋はともにお腹の深層を走るインナーマッスル。 「内腹斜筋の下部と腹横筋はリンクしており、深呼吸で息を深く吐き切るときには、内腹斜筋と腹横筋を中心とする4枚の腹筋が仲良く同時に収縮し、腹圧を上げています」(神戸さん) 内腹斜筋は体幹を捻るときに働く筋肉だが、日常生活で体幹をツイストする機会は滅多にないため衰えやすい。坐骨で坐るクセがついたら、その姿勢で体幹をツイストし、内腹斜筋を刺激してやろう。すると内腹斜筋と協力して腹横筋がお腹をぐんぐん凹ませてくれるはず。
坐骨チェックやり方
1. 椅子に骨盤を立てて坐骨で坐り、膝と股関節を90度曲げて両膝をしっかり閉じる。両腕を床と平行に上げ、両手のひらを正面で合わせる。 2. 顔と体幹を正面に向けたまま、両腕の二等辺三角形を崩さないように左右各45度ほどゆっくり動かす。動きが悪い人は内腹斜筋が衰えていると覚悟せよ。
取材・文/井上健二(初出『Tarzan』No.878・2024年4月18日発売)