インドアグリーンの王様、フィカス。手ごろな値段の苗を、かっこいい姿にするには?
みなさま、インドアグリーン楽しんでいますか? 室内に一鉢でもグリーンがあれば気持ちが安らいで、いつもの部屋が居心地よくなりますよね。初夏の訪れとともに園芸店には観葉植物の鉢植えがたくさん並び始めます。そこで今日は、初めてインドアで植物を育てたい人にも、買い足したい人にも、グッドニュースです。手ごろな価格の小ぶりな苗でも大丈夫。それを比較的短期間でかっこよくするテクニックを、『NHK趣味の園芸 観葉植物パーフェクトブック』(著・杉山拓巳)からご紹介します。 みんなのフィカスの写真
枝を曲げて自分好みの株姿をつくるなら、フィカスがおすすめ
インドアグリーンの王様ともいえるフィカス(ゴムノキ)の仲間。幹も枝もしなやかで、盆栽のように曲げて好みの樹形をつくることができます。しかも成長が早いので、結果が早く出ます。なるべく幹の柔らかい苗を選び、水をしっかり吸わせてから作業をします(乾き気味の状態で行うと、水やり後に幹が割れることがあります)。なお、数あるフィカスのなかでも、ルビギノーサは特に幹が柔らかく曲げやすいためおすすめです。
枝曲げの方法は? 必要なのは針金を利用した曲げ具だけ!
1.苗木を準備する 市販苗、もしくは自分でさし木した苗を準備します。作業前には水をしっかりと吸わせておきましょう。写真は、フィカス・ルビギノーサ。
2.曲げ具をつくる 盆栽のように枝を曲げるには、針金を加工した曲げ具を使います。太さ2mmの針金をペンチなどで「山」の字形に折り曲げます。コチョウラン用の支柱が適度に硬く最適。
3.幹に針金をかける その状態で「山」の字の中央部を支点に幹を折り曲げ、両端を反対側から枝にかけます。節と節の間で曲げると折れにくくなります。
4.好みの形をつくる これを繰り返し、数か所に曲げ具を固定します。針金を3~5本かけて、好みの方向に曲げます。半年たって、形が固まったら針金を外します。
枝が折れても大丈夫!
枝が折れても樹皮がつながっていれば、一時的に成長は遅くなりますが、生育は続きます。折れたところからは気根が伸びるので、その姿を楽しみましょう。完全に折れた場合は切り口を整えてさし木を行ってください。