尾身会長が会見 大型連休はコロナ対策徹底を(全文1)感染拡大時の対策について4つの考え方を議論
地域の状況や感染状況を考慮
それから、深刻な医療逼迫につながるBA.2による、BA.2を前提にしています。による感染拡大ということで、中長期、あるいはほかの系統ですよね。ほかのウイルスの株が出てきた。XEとか、まったく性状が違うものが、何が出てくるか分かんないですけど、そのことは今は別途で、中長期のことは別ですということです。これが2つ目です。 それから3つ目の前提条件は、どんな、もう皆さん見ていただいて、いろんな考え方があるわけですけど、どの考え方を取るにして、基本的な感染対策。マスクとか、こういうことはもう、それはもう織り込み済みですよと。いちいち書かないけど、織り込み済みですよと、この3つが前提にして議論が始まるということで、ここはよろしくお願いします。 さて、そうした前提の上で本稿の趣旨というのは、深刻な医療逼迫につながる感染拡大が起きた場合、あるいは起きたと判断された場合に取り得る施策に関する議論のたたき台で、今回1回目でこれにしようとかっていうことはなかなか決める必要もないし、決められないと思うので、今回は取り得る施策に関する議論のたたき台なんだということですね。その上で地域の実情、感染状況に合わせてどのような施策の組み合わせが適切なのかというのも含めて、いろんな考え方がある、それのどんな組み合わせが最も適切なのか。こうした地域の状況や感染状況を考慮して、こういうことを議論するんだと。 この議論を通して、最終的には今なかなか難しい、いろんな価値観によって、さまざまな考え方がありますよね。こうしたわれわれの考え方、議論を国に提供して、国や自治体の判断に資する。そういう、今回は本稿の趣旨、そういうことであります。
基本的な4つの考え方
基本的な考え方というので、4つの考え方を示しました。AとBは何で分けたかというと、これは感染対策と経済活動の重点の置き方、こっちに重点を置く、向こうに重点を置く。感染対策に、両方とももちろん共通項はあるわけですけど、より重点を比較的置いたものをAということで、社会経済活動のほうに、より重点を、よりですよ、比較的重点を置いたのがBということで、あともう1つの分け方は、保健・医療体制の観点ということで、初期のころのように、1例1例を捕捉して隔離するというようなやり方から、もう少し弾力的に、そういうような考え方が、こういう保険・医療体制の在り方、保育所と病院、診療所なんかの在り方によって、2つに分けている。都合4つになりますね。Aの1、Aの2、Bの1、Bの2になる。 つまり4つ考え方がありますが、これは概念上、話が分かりやすくするために、概念上4つに分けたということで、実際にはAおよびB、あるいは1および2の間の考え方というのも存在し、特にAとBでは事実相反の存在なく、両立を目指していくという考え方も当然ありうるということです。この4つの考え方を概念上しないと、もう最初から、この中間のほうの、間のほうに議論すると、なかなか理解が進みにくいので、こういうことをあえてした。それは、しかし実際には、こういう間があるんだという認識の下です。そういうことで、今回4つの考え方を概念上やって、さっき言ったようにどのような組み合わせがあるのか、どのような組み合わせが適切なのかというのを議論していきましょうということです。 さて、AとB、1と2の違いがあると申しましたけど、AとBの違いは、もうこれははっきりと違いは、コンセプト上はっきりしていて、Aはまん延防止等重点措置などを講じるのをA、講じないのをBというふうに分けています。考え方がAというのは具体的に言えば、このAと、先ほど言いましたように、基本的な感染対策は前提と申し上げましたよね。そのことを、またちょっとくどくなりましたけど、もう一度。 AでもBでも基本的な感染対策の前提、何か4つの考え方のどれか、何か基本的感染対策をもう取らない、やめちゃうということは前提にしていないわけです、今回の議論は。両方とも基本的な感染対策は前提として、Aのほうは社会経済活動制限、例えばこのまん延防止等重点措置をして、感染者数の抑制に、比較的こっちに重点を置いているという考え方です。