ワークマン独自開発の新素材「オニテックス」開発者のこだわりが生んだ、強くて軽くて涼しいカーゴパンツ
川田: また、そうやって加工した付属品や生地の雰囲気を生かすために、縫製にもこだわっています。パッカリングという、生地に縮みが生まれる縫い方を採用しています。普通に縫製するとのっぺりとした印象になってしまい、「クロスランダー」が目指すガレージが似合うようなラフな雰囲気にはなりませんでした。縫製レベルが高い工場に発注し、こちらも何度も試作を繰り返しました。
山田: 「クロスランダー」シリーズでは、6つの製品が展開されています。現時点での売れ行きはいかがですか?
川田: お陰様でどの製品もご好評をいただいているのですが、ユーザーの方の反響が特に強いのがサロペットです。ワークマンでは職人の方からも、一般の方からも、サロペットを求める声を多くいただきます。
山田: そう言えば確かに、ワークマン以外のお店ではサロペットってそんなに見かけないアイテムですね。「サロペットと言えばワークマン」という図式がユーザーにできあがっているのかもしれませんね。 僕個人的には、「オニテックスクロスランダーショートパンツ」は、夏の短パンの新定番になるのではと期待しています。
山田: また、「オニテックスクロスランダー半袖シャツ」はキャンプでバーベキューをするときに、エプロン代わりに羽織ると良さそうだなと思っています。ポケットがたくさん付いているので、キャンプ道具の持ち運びの際も重宝しそうです。
川田: 「クロスランダー」はワークシーンはもちろんのこと、アウトドアウエアや街着としても使えるようなデザインに仕上げているので、さまざまなシーンで着用していただけると思っています。
お下がりにできる「強い服」
山田: 高い機能性を誇る「オニテックス」を使って、今後どういった製品をつくりたいとお考えですか? 川田: アイテムのバリエーションを増やしたいですし、すでに発売した製品もディテールや機能の面でさらにブラッシュアップしていきたいと思っています。また、生地自体のスペックも、さらに追求していきたいですね。もっと強い生地、もっと快適な生地をつくりたいです。 山田: 僕は「オニテックス」を使ったキッズ製品が欲しいです。うちには11歳を筆頭に、8歳と5歳の3人の子どもがいるのですが、外遊びやスポーツなどをしていると、いつの間にかパンツの膝に穴が空いてしまい、困っています。 川田: キッズは先日の展示会でもリクエストが多かったので、かなり前向きに考えています。 山田: 子ども服はどうしてもダメージで使い捨てになってしまいがちですが、破れない「強い服」であれば、サイズアウトしてもお下がりとして下の子や、知り合いの子どもにあげることもできると思います。世代を超えて、長く着用可能な服ができることを、期待しています。