ワークマン独自開発の新素材「オニテックス」開発者のこだわりが生んだ、強くて軽くて涼しいカーゴパンツ
ワークマンが徹底的に重視する「売り場での存在感」
山田: 「クロスランダー」シリーズはどれも非常に良い製品だと思っているのですが、特に僕が気に入っているのが「オニテックスクロスランダーカーゴパンツ」です。
山田: これまで触れてきた機能性を含め、Tシャツにパンツという夏場のシンプルな服装になっても、ディテールが充実しているので寂しくならないという、ファッション的な視点からも優れていると感じています。
川田: 付属品にも非常にこだわっています。生地が薄い服は、どうしても売り場で存在感が失われがちになってしまいます。要は「しょぼく」見えてしまう、ということです。それだけでお客様の手に取ってもらえなくなるので、売り場での存在感を出すためにディテールには徹底的にこだわりました。
山田: 以前の「防水メッセンジャーバッグ」の記事でも製品開発のキーポイントとして挙げられていましたが、ワークマンにとって売り場は非常に重要なんですね。 川田: たとえば、太もも部分のカーゴポケットの前方にはマチがなく、後方にはマチがあります。容量を大きくするなど、ポケットとしての機能性はもちろんのこと、売り場で存在感を出すために大きさやボリューム感など試行錯誤を繰り返した結果、このような仕上がりになりました。
製品の完成度を高める付属品選び
川田: また、「クロスランダー」は付属品にもこだわっています。生地が薄くて軽いので、メタルパーツが重くなると、生地が引っ張られて垂れ下がってしまうのです。なので、ボタンやファスナーなどの付属品は軽量なものを選びました。「オニテックス」生地の軽さと付属品の軽さの相乗効果で、非常に軽い服になりました。
川田: ですが、付属品は軽さを追求すると、見栄えが悪くなってしまうことがあります。「クロスランダー」ではボタンやD管にはアンティーク調加工を施すことで、デザイン性の向上を図っています。
山田: ボタンやD管をよく見ると、細かなスレのようなものがありますね。
川田: 光沢感があると安っぽく見えてしまったので、ヤスリ加工を施しました。付属品の会社とも話し合って、加工方法にもこだわりました。