尾身会長が会見 大型連休はコロナ対策徹底を(全文3完)市民に要請するだけの時代は終わったんじゃないか
感染拡大時、分科会で何かしら提案するのか
日本経済新聞:日経新聞の【ウラサキ 00:59:34】と申します。今後もその4つのパターン、オプションについては議論をしていくということで、BA.2の感染が連休後に拡大するのが前提になるということで、そうすると連休後2週間ぐらいたったときにはどういう措置をしていくかとかを政府が検討しないといけない状況になる可能性があるわけで、その際はもう一度、分科会で何かしらを提案していくようにするのか、今出している、急いで出すことはなく、政府に判断を促していくのか、どういう形を5月中下旬には想定されていますでしょうか。 尾身:だからさっきもあれしたように、さっき、どなたかですか、後ろの方から質問があったように、分科会がこれから何をやるのかといって、2つあると申し上げましたけど、この議論を深めるというのは、これが今日はキックオフですから。もう1つは、やはりそういう、さっき言ったようにやや哲学的な話ですよね、この話は。その話もここにくると重要になってきたというのは、さっき申し上げた価値観とか、いろんな意見があるから、ある程度整理をしなくちゃいけないということで。 ただ、それだけやっていたんじゃ、しょうがないんじゃないのかっていって、今出ているのは、今日はこのこと自体はあまり、ただ、やっぱり学校だとか若い人とか保育所の感染がかなり出ていますよね。飲食店なんかは比較的、まだ出ているけど少ない。もう明らかですよ。こういうところに、高齢者施設についてはかなりもう対策を。課題も分かってきたし。だけど保育所というのは、子供だからワクチンを打つというわけにいかないし、検査もままならない。だけど、重症化もしないけど感染は拡大している。こういうのをどうするか。
行動制限だけを求める時代ではないという認識か
あるいはマスクの問題。あるいは換気の問題。こういう今の足元の問題をどうするかというのを、さっきの大きな哲学的な問題と同時にやんなきゃいけないんじゃないのかということで、われわれとしても。ただ、語るべきものがないものを出してもしょうがないですから。それはアドバイザリーボードなんかと連携しながら、なるべく効率的な、実行可能な、なるほどというような対策が提案できるように努力したいと思っています。 日本経済新聞:ありがとうございます。すいません、もう1点。先ほどの毎日さんの質問のところで、市民に要請するだけの、要請の部分は今で言う、A、Bの議論に出てくるような行動制限のことを指されて、行動制限だけを求める時代ではないというようなご認識のことですか。 尾身:ごめんなさいね。さっき、だけっていうのを訂正し、を中心にやってきたことは、あれですよね。なぜかって言うと、それしかなかったんですね。2年前の第1回の緊急事態宣言。皆さん、あれが一番の典型的ですけども。あれはもう8割削減、7割ということ以外に、あのときはワクチンもなかったわけですよね。いわんや治療薬がなくてお願いしたわけですよね。その後もだんだんとリスクの高い場所が分かってきた。1回はデパ地下の問題がありましたよね。あるいは飲食店での感染が結構。そういうところをなるべく行かないでくださいということをやってきた。だけどそこのデパ地下の感染を急にやめるという方法がないわけですよね。そこにあるウイルスを全部取るというわけにいかないし。そういう意味で、今までは人々に行動変容をお願いすることを中心にやってきたということは、そうだと思うんですよね。 ただ、ここからはだんだんと感染自体が、ウイルスの性質自体が、多くの人が軽症で済むしということも、あと、多くの人が分かってきましたよね、どういう。そういう意味で、前のほどは強い行動制限はする必要ないけども、私が申し上げているのは、さっきのマスクの話もそうですよね。マスクの話だって、みんないずれは取りたい。だけどそうしたマスクを取るときにはやっぱり治療薬の問題であったり、検査がどこでもできる、治療も。そういう科学技術の話ですよね、医療も。そういうことができることによって人々の感染対策、注意をしなくちゃいけないレベルがだんだんと下げられるんじゃないのかという趣旨ですね。 司会:よろしいですか。それではお時間もだいぶたってまいりましたが、ご質問のある方は。お1人でよろしいですかね。はい、それでは最後の方、お願いいたします。