「ロボット弁護士」開発中の横山英俊氏「次にくるのが人間の代理になるAIエージェント」
2020年以降の日本の活性化を目的に各界の有識者が意見交換を行う「BEYOND 2020 NEXT FORUM」が、都内で〈フェイクニュースを斬る! 生成AIの功罪〉についてセッションを行った。 【写真】AI規制に「人間の倫理を超えたところで対応せざるを得ない」と言及する横山氏 2022年から断続的に扱ったテーマ〈メタバースの可能性〉〈AIの今とこれから〉の続編となる本フォーラム。ファシリテーターにジャーナリストの堀潤氏、パネラーに初代デジタル大臣で自民党広報本部⾧の平井卓也氏、株式会社Robot Consulting代表取締役会長の横山英俊氏、アソビシステム株式会社代表取締役の中川悠介氏を迎えて前編、後編の2部構成で議論した。 欧州連合(EU)では世界に先駆けてAIの包括的な規制法案(AI規制法)が成立する一方、日本ではSNS上で著名人になりすまし、投資への勧誘などを行う詐欺広告の被害が急増している。自民党では今年4月、米メタ社などを訴えた実業家の前澤友作氏と堀江貴文氏を招いた会合が開かれた。 平井氏は「前澤さんや堀江さんに限らずなりすまし広告は非常に多く、Facebookは1/3がなりすまし広告だと言われている。特にメタ社はメタメタで、プラットフォーマーの中で一番コンプライアンスがない会社」と企業姿勢を批判。「AIを使って削除しているというが、大坂なおみさんは削除され、前澤さんや堀江さんが削除されないのは日本人の日本語による広告だから。そういう意味では日本のマーケットをなめているのではないか」と一刀両断した。 横山氏は「プラットフォームとなりすまし広告の間に儲かっている人たちがいる。知ってはいながら止めていないという現状がこういう構造を生んでいる」と指摘し「音声AIが出てきた時に “次は会話型コンピューティングだ” と言われていて、会話として返ってくる形で著名人が投資商品をうたったら、一般の方にはなかなか見極めが難しい。そこに対してどう対処するかというと、人間の倫理を超えたところで対応せざるを得ない」と言及。