「ママが子どもを迎えるべき」「ご飯は炊きたてが当たり前」強い理想を押しつけず、自分たちの家族観をつくるために大切なことは?
◆ご飯は「炊きたて」「手作り」が当たり前? 次は食事に関するこんな価値観を持っているご夫婦を2組ご紹介します。 50代の恵子さん(仮名)は、毎日の食事についての夫の理想像に面倒臭さを感じていました。 「夫は、ご飯は『炊きたて』じゃなきゃ食べません。レンジであたためた冷や飯はおいしくないらしくて。子どもの頃から、それが当たり前だったって言うんですよね」 ただ、そうなると夫の帰宅時間に合わせて炊飯しなくてはなりません。帰る時間がいつも同じならまだしも、残業があって帰る時間が日によって変わることもあります。 結婚以来、この夫の「炊きたてご飯」に翻弄され続けていることに、疲れ切っている様子でした。
◆夫婦の価値観の違いはやっかい また、理想の食事像を持っているのは男性だけではありません。 知子さん(40代)は、手作りにこだわるために専業主婦を選んだとのこと。 「子どもには、できるだけ『手作り』の物を食べさせてあげたいです。わが家ではレトルトやファストフードはありえないです」 食べ物だけではありません。家具や雑貨などのDIYから、子どもの衣類まで、とにかく手作りするのが好きだと言います。 ただ夫は、あまり興味がなさそう。それよりは「アルバイトでもいいから働いてほしい」と言うようです。 でも知子さんはしれっと言います。「あ、べつに夫のためじゃないからいいんです。でも、子どもにはちゃんとしてあげたいんです」と。 どちらの場合も、強い理想の家庭像を持っています。子どもの頃から当たり前だった「炊きたてのご飯」が食卓に並ぶのが、なぜそんなに難しいことなのかが夫はよくわからない。子どもにどうしても手作りのご飯を食べさせてあげたい、と。 ただ、それが夫婦間でのモメごとになっているのも事実です。 モラハラやDVは論外ですが、それぞれが自分なりの理想像を持っていて、自分なりに家族のことを考えた結果、モメてしまう。だからこそ、夫婦の価値観の違いはやっかいなのです。
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