「ママが子どもを迎えるべき」「ご飯は炊きたてが当たり前」強い理想を押しつけず、自分たちの家族観をつくるために大切なことは?
◆違いを受け入れる 多かれ少なかれ、誰しも「理想的な家族像」を抱いているものです。 ただ、それを意識しながら、自分たちなりの家族像を築いていくのか、それともまったく無意識のまま自分の理想像に家族を引き寄せようとするのかでは、家族の歩む道は全然違うものになっていきます。 「すべての結婚は異文化間結婚である」とは、野末武義氏の『夫婦・カップルのためのアサーション』(金子書房刊)という名著の中の一節。 たとえば国際結婚をした場合、相手との文化的違いを「違い」として認識すると思います。「違うものだ」と思えるから、違いを受け入れ話し合える。 ところが、日本人同士となるとなぜか相手の違いを理解できなかったり、受け入れられなかったり、話し合う価値を感じられなかったりしてしまいます。 「同じはずだ」という思い込みを捨てて「違う価値観を持っている者同士」という前提に立ってコミュニケーションをすることが、家庭をつくるうえで重要です。 夫婦だからわかり合えなきゃおかしい、と思うから苛立ちや苦しさを感じるのです。
◆自分たちの家族観をつくるポイント 自分たちの家族観をつくるためのポイントは、「違いを受け入れること」です。 違いを受け入れると言われると、違う意見も全部飲み込んで言いなりになるようなイメージを持つかもしれませんが、そうではありません。 それは、むやみに相手を否定しないことです。「なぜ、その考え方をするのか」を知ろうとする意識が、相手と意見が違ってしまったときでも、相手との距離を近づけてくれます。 パートナーの言葉の本意をしっかりと知ろうとする態度は、コミュニケーションが雑になりがちな家族だからこそ大切にしたいことです。 ※本稿は、『家族全員自分で動く チーム家事 日本唯一の家事シェア研究家が導き出した』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)の一部を再編集したものです。
三木智有
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