【五十嵐亮太×長谷川晶一】2年連続5位の悔しさを越えて スワローズ2025年の再建計画
【勝利の方程式の整備で希望の光が】 長谷川 仮にですけど、「7回・大西、8回・清水、9回・バウマン」となると、小澤投手を先発に回すこともできるし、今年大活躍した山本大貴投手、そろそろ結果が求められる長谷川宙輝投手、そこに田口投手も加わって、「左投手不足問題」も解消されますね。五十嵐さんが、木澤投手に期待するのはどうしてですか? 五十嵐 先日、伊藤智仁ピッチングコーチと食事をした時に、木澤の能力の高さについての話題になりました。彼は同点、もしくはビハインドの場面では圧倒的な実力を見せることができる。本人としては、「もっといい場面で投げたい」という思いも強いと思います。でも、同点、あるいは1点負けている場面で誰にまかせるかというのは、じつはチームにとってはかなり重要な役割なんです。 長谷川 五十嵐さんがヤクルトに復帰した2019年もそうでしたけど、同点の場面でしっかり抑えることで、チームが点を挙げて白星が転がり込むことも多いですからね。あの年の五十嵐さんはセットアッパーとして、4月だけで5勝もマークしましたからね。 五十嵐 そう、まさにその役割を木澤に託すことができれば、チームはますますラクになりますよ。僕の場合、ヤクルトに復帰した19年もそうだったし、1990年代に「セ・リーグ10勝一番乗り」になったときも、全部中継ぎだった。歯車が噛み合っているときは、不思議とそういう流れになるんですよね。 長谷川 さすが「勝利の女神が惚れる男」だ! 五十嵐 やめてくださいよ。もう、誰も覚えていないんだから(笑)。あの頃、ファンの公募で「五十嵐選手にニックネームをつけましょう」というイベントがあって、それで決まったのが、「勝利の女神が惚れる男」だったんだけど、ぜひ木澤にもそういう役割を期待したい。もちろんさっきも言ったように、本人としては「もっといい場面で投げたい」という思いを持ちつつ、そういう役割もこなせるようになってほしいという思いはありますね。