政治集会というよりまるで「フェス」? 韓国大統領弾劾の裏でうごめく権力闘争
李在明をめぐっては、控訴審の弁護士を選任せず、訴訟に関する通知も受け取ろうとしてなく、訴訟を遅延させることを狙った行為ではないかと与党議員から指摘されている。さもありなん、である。 逆に、尹錫悦が与党から辞職するよう働きかけられたのを拒み、弾劾訴追を受けて立つと表明したのも、その方が罷免されるにしても時間はかかり、その前に李在明の有罪が確定する公算が高まるのではないか、と判断したのが一因とみられている。
もしかすると、曺国に続き、李在明と尹錫悦も法廷闘争で敗れ、最近の韓国政治における主要登場人物3人が表舞台から消えることになるかもしれない。そうした今後のシナリオを考えながら、汝矣島から再び人波に揉まれながら宿まで歩いて帰った。日は暮れ、街は闇に覆われていた。
池畑 修平 :ジャーナリスト、一般財団法人アジア・ユーラシア総合研究所理事