【バイタルエリアの仕事人】vol.47 守屋都弥|「これが自分の実力なんだなと」悔しさが溢れたパリ五輪。今年は代表定着への想いが強くなった1年に
「勝負強さが日本にはなかった」
2024年はなでしこジャパンの一員としてパリ五輪に出場。バックアップメンバーでの招集だったが、初戦以外の3試合で先発し、果敢な持ち上がりから何度も精度の高いクロスを供給して攻撃で存在感を示した。しかし、チームはベスト8敗退。目標としていた優勝に届かず、悔しい思いをした。 ――◆――◆―― 昨年はワールドカップに出場できましたが、試合に出る回数も少なく、フルで出るゲームはほとんどなかった。でも今年、オリンピックでチャンスをいただけたのはすごく良かったです。ただ、出たからにはもっと優勝に近づきたかったですし、そこの悔しさはありますね。 ここで終わりじゃなくて、継続して代表に入って、何かタイトルを獲りたい気持ちがさらに芽生えた1年だったなと。 代表では経験の少ない左サイドやセンターバックも経験できて、両方できると監督にもアピールできていた。でもオリンピックでバックアップメンバーだったのは、これが自分の実力なんだなという悔しさもありましたけど、行くからにはチームのために勝利に貢献したいと切り替えて臨みました。 0-1で敗れたアメリカ戦は、あまり相手のコンディションが良くなく、自分たちもチャンスは何回かありましたし、そこで決め切れていれば勝てていたかもしれない。延長戦ではアメリカも疲れを見せていたんですけど、そのなかでも最後にあれだけのシュートを打てて結果を出したアメリカはやっぱり強いなと思いました。そこの勝負強さが日本にはなかったのかなと思います。 自分もひとつボレーシュートで、枠を外したシーンもありましたし、ひとつのチャンスをモノにする力が自分自身にも足りなかったなと感じましたね。 グループステージで負けたスペインも強かった。ボール持たれる時間も長かったですし、崩しの部分やほかのバランスがアメリカとは全く違う。細かいパスワークやダイレクトの繋ぎが多くて、ボールを奪えなかったし、そこでも悔しさが残りました。 ※後編に続く。次回は12月31日に公開予定です。 取材・構成●手塚集斗(サッカーダイジェストWeb編集部)
【関連記事】
- 【バイタルエリアの仕事人】vol.23 岩清水梓|パワーのある選手には要注意。いかに味方と連係してパスコースを遮断するか
- 【バイタルエリアの仕事人】vol.3 柿谷曜一朗|ナニワの天才が語る最重要エリアの魅力。手本にしている選手は…
- 【バイタルエリアの仕事人】vol.10 小野伸二|「僕を目指してはだめ」黄金世代の“天才”が子供たちに伝えたい“努力”の重要性
- 【バイタルエリアの仕事人】vol.37 乾貴士|「リズムを変えて相手の意表を突く」トップ下で輝く35歳の類まれなサッカーセンス「小学生の時から意識しているのは…」
- 【バイタルエリアの仕事人】vol.27 宇佐美貴史|7番の主将が引っ張る新生ガンバは「強くなっていっている最中」