松井秀喜氏、恩師の長嶋茂雄氏への思い語る「次の世代につなぐのが使命かな」長嶋イズム継承へ
NHKBSは21日、「みんな あなたが好きだった プレーバック 長嶋茂雄の世紀」を放送し、元巨人の松井秀喜氏(50=ヤンキースGM特別アドバイザー)が、巨人時代の監督だった長嶋茂雄氏(88=巨人終身名誉監督)とのエピソードを語った。 【写真】長嶋茂雄監督から指導を受ける松井秀喜(93年3月) 松井氏は92年のドラフトで4球団が1位指名で競合。93年から監督に就任することになっていた長嶋氏が、クジを引き当てた。松井氏は、長嶋氏が01年限りで監督を勇退し終身名誉監督となった後、02年オフにFA権を行使し、MLBへの挑戦を表明した。 当時のやりとりを松井氏は「まさか(メジャーに)行くと思っていなかったでしょう。自分が愛情を注いできた選手がそういう決断をしたと。ジャイアンツの終身名誉監督の立場では、基本的には『ノー』だった」と振り返った。だが松井氏がヤンキースへの移籍が決まると、「『良かったな』って言ってくれました。おそらく監督も納得してくださったみたいで」と、長嶋氏らしいエピソードを明かした。 長嶋氏は松井氏の巨人時代、毎日のように素振りを直接指導。ヤンキースに移籍し、長嶋氏がニューヨークに観戦に訪れた際にも「マンハッタンのホテルで素振りしましたよ。『来い!』って。有名なプラザホテルで。バット2本持って行きましたよ」と師弟関係が続いたという。 松井氏は12年の引退会見で、選手生活で一番印象に残っていることを「長嶋監督と2人で素振りした時間」と答えるなど、長嶋氏への感謝を口にした。番組の最後には「これだけ年が離れた選手の中で、長嶋茂雄を一番理解してるのは自分だと自負しているし、それをつないでいくのも自分かな。次の世代につなぐのが使命かなと思ってます」と、長嶋イズム継承への思いを語った。 松井氏は現役引退後、巨人の春季キャンプで臨時コーチを務めるなど、後輩たちへの指導を行っている。