子どものいる世帯「生活が苦しい」65%に増加。もうすぐ児童手当が拡充へ
厚生労働省が7月5日に公表した最新データ「2023(令和5)年 国民生活基礎調査の概況」によると、子育て世帯の平均所得は全世帯の平均所得の約1.5倍となりました。 ◆【年収の一覧表】全世帯及び子育て世帯の平均的な世帯年収 上記から、子育て世帯の多くは「高所得」というイメージを持つかもしれませんが、厚生労働省の同調査では、子育て世帯の65.0%が「生活が苦しい」と感じているようです。 前年の同調査では54.7%だったことから、生活が困窮している子育て世帯が増えている現状がみてとれます。 本記事では、子育て世帯の世帯年収について、全世帯の世帯年収と比較しながら紹介していきます。 「高所得なのに生活が苦しい背景」についても、教育費や負債額から確認していきましょう。 ※編集部注:外部配信先ではハイパーリンクや図表などの画像を全部閲覧できない場合があります。その際はLIMO内でご確認ください。
子育て世帯の「平均所得金額」はいくら?
厚生労働省の「2023(令和5)年 国民生活基礎調査の概況」によると、子育て世帯の2022年の平均所得金額は812万6000円となっています。 ・全世帯の平均所得金額:524万2000円 ・子育て世帯の平均所得金額:812万6000円 上記からもわかるように、子育て世帯の平均所得金額は、全世帯の平均所得金額の約1.5倍も多くなっています。 子育て世帯の具体的な所得の内訳は下記のとおりです。 ●子育て世帯の具体的な所得の内訳 ・総所得:812万6000円 ・稼働所得:750万円 (うち雇用者所得:710万8000円) ・公的年金・恩給:26万6000円 ・財産所得:7万6000円 ・年金以外の社会保障給付金:20万5000円 (うち児童手当等:15万2000円) ・仕送り・企業年金・個人年金・その他の所得:8万円 雇用者所得は「710万8000円」となっていることから、子育て世帯の平均的な世帯年収は「700万円台」であることがみてとれます。 ※同調査において、雇用者所得とは「世帯員が勤め先から支払いを受けた給料・賃金・賞与の合計金額をいい、税金や社会保険料を含む。」と定義されています。 では、世帯年収700万円台は、全体の割合としてはどのくらいなのでしょうか。 次章にて、世帯年収の割合について確認していきましょう。