「3日間で小説を作り上げるからこその熱量がある」 ー3拠点同時開催する“NovelJam2024”の新たな挑戦
参加者たちの多様性
―― 参加者の資格や条件について教えてください。どのような人がNovelJamに参加できるのでしょうか? 波野:基本的には、3日間(実質2日間)でゼロから1万字のものが書けるという自信がある人なら誰でも参加できます。これまでもプロの作家さんから、執筆経験のない人まで、本当に幅広いバックグラウンドの方々が参加されています。 ただし、編集者に関しては、まったくの未経験者と組むのはチームを組むことになる著者のことを考えると、さすがにきついかもしれないので、ある程度の経験を求めています。とはいえ、商業出版の経験がなくても、同人誌の編集経験があれば十分です。要は、やる気や著者に対する心構えがあればOKという感じですね。 ―― 年齢や性別などは問わない? 波野:はい、そのとおりです。募集時に年齢も性別も聞いていませんし、会期中や会期後も特に問いません。過去の参加者の中には、最終的に性別がよくわからない人もいましたし、年齢もまったくわからないまま終わることも多いです。 この多様性こそが、NovelJamの魅力の一つだと考えています。さまざまなバックグラウンドを持つ人々が集まることで、思いもよらないアイデアや化学反応が生まれるんです。
クラウドファンディングの役割
―― NovelJam2024では クラウドファンディング を活用されていますが、その目的は何でしょうか? 波野:クラウドファンディングの主な目的は、著者の負担軽減です。NovelJamの開催費用の大半は審査費用や人件費、会場費などに関わるもので、現状ではその多くを参加者の参加費で賄っています。 クラウドファンディングで収益があった場合、その資金を著者の参加費の軽減に充てたり、当日の食事支給に使ったりすることを考えています。私たちはNPO法人なので、利益を追求するのではなく、すべての資金を著者のために使うことを目指しています。 また、クラウドファンディングには、イベントの継続性を支える役割もあります。多くの方々に支援いただくことで、次回の開催へのモチベーションにもなりますし、NovelJamという取り組みをより多くの人に知ってもらう機会にもなるんです。 ―― 支援者にはどのようなリターンがあるのでしょうか? 波野:支援額に応じてさまざまなリターンを用意していますが、基本的には完成した作品を読んでいただくことが主なリターンになります。また、高額の支援者には特別なリターンも用意しています。ただ、あくまでも著者を支援するという気持ちで支援いただけるとうれしいですね。 短期集中型小説出版トライアルイベント「NovelJam 2024」開催ご支援 https://motion-gallery.net/projects/noveljam2024