トヨタの決済アプリ「トヨタウォレット」の使い道がわかりづらい、メリットはなに?
トヨタウォレットの使い道は?
まず、TOYOTA Wallet(トヨタウォレット)では残高をチャージした上で支払いを行うことができます。たとえばiD/Mastercard残高に、トヨタファイナンス発行のクレジットカード、Visa/Mastercardのクレジットカード、TS CUBIC CARDのポイントをチャージすることが可能です。 よってポイント還元こそ期待ができないものの、通常のキャッシュレス決済アプリとして使い続けることは可能です。とはいえ安定的に高還元が見込めるほかのキャッシュレス決済アプリを利用したい方が、現実的には多いでしょう。 「トヨタウォレットならでは」の、今後の想定される使い道には以下の3点が挙げられます。
■新車購入手続きのデジタル化 まず、トヨタ系列店での新車購入手続きの「デジタル化」が大きな使い道として挙げられます。販売店での商談時に示した支払い条件などをスタッフがQRコード化し、顧客がそのQRコードをスマホで読み取ることで、アプリ経由で購入手続きが可能になります。これにより、「年収」や「銀行口座」といったプライバシーに深く関わる情報を店舗スタッフが直接扱う必要がなくなります。 また、支払いもトヨタウォレットで可能です。アプリ上で販売店からの請求案内を受け取り、トヨタウォレットを通じて支払いを行うことができます。これにより、トヨタ販売店や銀行に足を運ぶ必要がなくなるというメリットもあります。 ■ローン残高の確認や支払いプランの変更
自動車ローンの残高の確認がトヨタウォレットから可能です。そのうえで毎月の支払金額の変更や繰り上げ返済がアプリ上から簡単にできます。
■駐車場予約やEV充電、自転車シェアリング 意外な便利機能としては「駐車場予約」に代表されるカーライフに関連したサービス。たとえば「Wallet Parking Map」でシェアパーキングの予約が可能。利用金額の1%はトヨタウォレットの残高へとキャッシュバックされます(2024年7月現在)。 そのほか「ドコモ・バイクシェア」(自転車シェアリング)の予約・支払いや、「EV Power Stand」で全国1000カ所越えの施設でのEV充電が可能です。 もっとも「車の購入時に便利」「カーライフが便利になる」というのは、当たり前ですが「車社会ではない街に住んでいる方」には魅力に感じないでしょう。 そのうえで車社会に住んでいる方でも、アプリで「自動車ローンの残高を確認し、繰り上げ返済しよう」と思う頻度は、多くても月に数回あるかないかではないでしょうか。 筆者個人の見解としては、キャッシュレス決済アプリながら「利用頻度が高くなりづらいアプリ」である点は課題になりえるように思われます。月に一度開くか、開かないかのアプリはアンインストールの対象になるリスクも大きいためです。 「新車購入のデジタル化」を「決済アプリ」で行うという独自性がある点は明らかな魅力であり、さらなる普及や追加機能の実装も期待されるところです。
オトナライフ