「Googeマップがあれば、カーナビはもう不要」は本当? それでもカーナビが必要とされる理由
長く乗っている車や中古車ではカーナビの地図データが古く、新しい道をナビできず「カーナビとしてまともに機能しない」というケースもあるでしょう。カーナビの地図更新は更新料が必要なことも多く「本当にカーナビは必要なのか?」「Googleマップで代用できないのか」と考えている方もいるでしょう。 【画像でわかる】「Googleマップ」とiPhone標準「マップ」はどちらの方が使いやすい? 機能比較してみた! この記事では、カーナビ市場の現状を踏まえつつ、カーナビが必要とされる理由について詳しく解説していきます。
2018年から「3分の2」に販売台数が急減したカーナビ市場
カーナビの販売台数は2018年以降、大きく減少傾向にあります。この背景には自粛生活を強いられたコロナ禍や、Googleマップなどの無料地図アプリの台頭があります。実際、2023年にはカーナビ販売台数がピークだった2018年の3分の2にまで減少しています。 Googleマップなどの地図アプリが台頭したことを受け、たとえばパナソニックオートモーティブシステムズでインフォテインメントシステムズ事業部コネクテッドモビリティプロダクツビジネスユニット市販事業統括を務める渡邉洋氏は2024年9月に会見で今後のカーナビ事業について「いたずらに台数を追うのではなく、着実にユーザー価値を高め、単価を維持、または向上させる」と発言。カーナビ事業が新たなフェーズに入ったと捉えることができます。 ■「IVI(In-Vehicle Infotainment)」システムへの代替が進む可能性も 市販カーナビは「ナビ」としての機能に加え、ディスプレイオーディオとしての一面もあります。言い換えると、ナビの機能が不要であれば、単体としての「ディスプレイオーディオ」を購入すれば十分でもあるといえるでしょう。 たとえば「普段は近所のスーパーに車で買い物に行くだけ」「都市部に出かける際は電車で移動する」といった地方の方の場合、地図が必要な場合はマップアプリを使用すれば十分という面もあるでしょう。
そしてディスプレイオーディオは、自動運転技術の発展に呼応するように、技術革新が進み始めています。それが「IVI(In-Vehicle Infotainment)」システム。IVIは、ナビゲーション機能だけでなく、音楽や動画の再生、インターネット接続など、様々な情報・娯楽機能を一体化しており、スマホとの連携も簡単です。 たとえばGoogleは2017年に車載器向けの「Android Automotive OS」(AAOS)というOSをリリース。たとえばヒュンダイの「Sonata(ソナタ)」に搭載。さらに、ホンダの新型「アコード」にはGoogle built-in上で動作するパッケージであるGoogle built-inが搭載されています。 ■そもそも「Googleマップがあれば、カーナビはもう不要」? 先にも述べた通り、「普段は近所のスーパーに車で買い物に行く程度」という地方の方の場合、カーナビのマップ機能の恩恵をそれほど受けていないといえるでしょう。少し遠出をする場合は、Googleマップをカーナビ代わりに利用すれば十分という場合も少なくないのでは。 では「Googleマップがあれば、カーナビはもう不要」なのでしょうか? 結論から言えば、Googleマップは「カーナビに特化したアプリではない」という点で、カーナビとして使うには難点もあります。