40代シングル女子、靴を買いたいだけなのに…ネット検索もS N Sも、情報が多すぎて信用できない時代、頼りになるのは口コミだ!
世間から「大丈夫?」と思われがちな生涯独身、フリーランス、40代の小林久乃さんが綴る“雑”で“脱力”系のゆるーいエッセイ。「人生、少しでもサボりたい」と常々考える小林さんの体験談の数々は、読んでいるうちに心も気持ちも軽くなるかもしれません。第34回は「今こそ口コミ」です。 【写真】神楽坂のネオ中華へ * * * * * * * ◆ネット検索はあてにならない 何か欲しいものがあったとき。あなたなら良い買い物をするために、どんな検索をするだろうか? まずは検索サイトにアイテム名を入れて、値段の相場を探すのがポピュラーだろう。インターネットが一般的に使用できるようになったのが、1990年代後半。そこから約25年間、私たちは検索サイトに頼ってきた。 それが最近では様相が変わった。例えば「スニーカー 履きやすい」と入力して検索すると、 トップに関連ネット広告が表示され、次にオークションサイトがずらり。やっとそれらしい情報に辿り着くと、今度は品切れ。そして次に出てくるのはインターネットショップの数々。 (あ、あの、私、スニーカー探しているだけなんだけど……) 続けてスクロールしていくと、ありとあらゆる情報が飛び交っており、どれが購入正規ルートなのか判断しづらい。そのうえ一度検索したアイテムに関する情報は、検索エンジン最適化されてネット上でどこまでも自分を追いかけてくる。 アイテム名だけではなく、例えば「更年期 治療法」なんて入力したら、さあ大変。どこまでも検索ワードの味方になるようなサイトが、飽きるほど出てきて、検索意欲が消失。欲しいものがあって情報を探していただけなのに、徒労してしまうのはどうも納得がいかない。そんな理由から、ネット検索は当てにならないと判断している。なんだか生きにくい世の中になってきた。
◆SNS検索が荒れている さらに。検索サイトよりも厄介なのが、S N Sでの検索だ。検索サイトでの信ぴょう性を疑い始めた頃、S N Sに検索を委ねた経験はないだろうか。私はある。 夏用のベッドパッドが欲しいと思い、数あるショッピングサイトでどこがいいのだろうとSNS検索。とある女性がタオルケットとセット販売で「ひんやりして朝までよく眠れた~」と絶賛していた。「#pr」のハッシュタグはない。カラーバリエーションも豊富だったので、まあ、いいかとそのまま注文。が、使用して1ヶ月も経たないうちにベッドパットは毛玉だらけになり、タオルケットはペラペラで使いづらかった……と言うオチ。結局、ニトリへ出かけて、店員さんから説明を受けて、買い直す羽目になった。これ以来、SNSでの商品検索はやめた。 そして令和6年9月現在。SNSでの商品検索市場は荒れている。その原因のほとんどがインフルエンサーによるインプレッション稼ぎの罠だ。 アイテムを勧めてくる投稿の冒頭ワードに注意してほしい。 「ぜっっっったい!」 「何度も言いますが」 「断言します」 「美容関係の仕事してる友達に勧められたんだけど」 「泊まりに来た友達に『何使ってるの?』と聞かれるんだけど」 「待って」 あくまで私が感じたことだけど、こんなワードがあったら要注意。ちなみに使用感が良かったとゴリ押ししてくる商品に使われている写真は、ショッピングサイトのスクショ。投稿のツリーには発信者のSNSショッピングサイトのアドレスが並び、閲覧者が購入するとアフェリエイトが入ってくる。ふーん。 このへん、名前出しちゃってOKなやつですか